湘南名物はサザンだけじゃあございません。
相模川からの淡水と相模湾の海水が混ざりあうところでとれる《しらす》は、一度食べたら忘れられない繊細で滋味豊かな味わい。「釜揚げ」や「たたみいわし」などで知られているが、そのしらすをとれたて生で食べさせてくれる店があるという。おまけにそれに合う日本酒の会があるという。
これは行くしかないだろうと一路湘南に向けて出発。

国道沿いにあるドライブインの大きな垂れ幕メニューには「ヂャコの海岸物語」「サザエオールスターズ」「ポテトパシフィック」・・・・・。さ、さすがだ。


これがお店の全景だ

目的地は茅ヶ崎市柳島の『萬蔵丸』。
もちろん、これ、船の名前だし、漁師さん経営正真正銘の網元料理だ。
いるいる。地元の日本酒好きが昼の12時から、とれたてシラスや本鮪のおつまみと一緒に祝杯をあげている。んんん? とはいえ、皆さん資料片手にメモをとりつつ、あちらのボトルをグビッ、こちらのボトルをグビッ。

蔵元さんの説明なんかにも、熱心に聞き入ったりなんかして・・・・・。
おおおおーっ、質問まで出ている。「山廃ってなんですか?」
これはただの飲み会ではなさそうだ。


昼から盛り上がる店内

店主今澤浩幸さんにうかがえば、「うちのしらすにはきりりとした辛口、自慢の本マグロには骨太の男酒がよく合うんだよ。うちに来て、実際に試してもれえてえなあ。最高のもの、食わしてやっから」とべらんめえ。
うん、この粋のよさも味のうちだあね。

この会の協力者は同じく地元の酒販店『柳島屋青木商店』店主青木智明さんで、萬蔵丸の今澤さんとは先輩後輩の関係。「おい、ともあきっ!」「ハイ、先輩」と主従関係はいまだに続く。こんな地元の付き合いもいいもんです。

さて当日のおつまみは、エボ鯛煮付けや鯖ずしと、なんといっても、地元でしか食べられない生のしらすはほんのり甘味があってこりっとした食感がたまらない。
ちいさ~いけど、目が生きてる~っ。これにはツヤのある「本醸造」が
いい。脂ののった本マグロには「ひやおろし」と今澤さん。
絶品なのが、しらすの天ぷら(通常500円)。サクッとしていて旨味と香ばしさ満点。純米酒には、もう、合うの合わないのって、ああた。
日本に生まれてよかったなあですよ。

このほかにもしらすおろし(300円)、パリパリ干し(300円)、しらす釜飯(1000円)などいってみたい逸品がメニューには目白押し。
「てめえら、緊張して飲めよ」とゲキを飛ばす今澤さん。おれが認めたいい魚といい酒なんだ。しっかり味わって飲んでくれよと猟師風にすすめてくれる。まさに、近所にあれば通っちゃうのに系の『萬蔵丸』。湘南に来たら覗く価値ありですよ。


今澤さん。「てめえら、緊張して飲め」

網元料理『萬蔵丸』
神奈川県茅ヶ崎市柳島2-7-20
電話0467-57-1185
営業は夜のみ
水曜定休日

柳島青木商店さんでは、定期的に湘南地区のお店で日本酒の会を催されている。地元の美味しい食材と全国の日本酒を楽しむ会、ご興味のある方はこちらまで。次回は、おでんと日本酒だとか。いいですね~。

『柳島屋 青木商店』
神奈川県茅ヶ崎市柳島海岸1284
電話0467-82-5243

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。