『(死ぬほど試行錯誤を繰り返した後に)「ラクして儲ける方法」ができあがる』
自分の頭で考えようとしない思考停止人間はマニュアルに頼ろうとするあまり、賢い人にむしりとられています。
星の数ほどあるダイエット商品を買う人は、たいてい同じ人たちだという話を聞いたことがありますが、投資マニュアルや成功マニュアルも同様です。
ネット上には、「モテる」「儲かる」「成功する」という、人間の欲望をうまく突いた情報商材があふれています。
情報商材を買う人は、また新たな情報商材を買い求めることで、自己満足に浸り、情報商材の販売者に貢いでいます。販売者は、その成功事例をまとめ、再び新たな情報商材を作ります。そして、それを買う人はまた同じような人たちです。
成功本や自己啓発本、投資本なども同様で、買う人はだいたい同じです。思考パターンもほぼ同じで、オンライン書店のアマゾンのレビューを見れば一目瞭然です。
「そんなことは知っている」「目新しいことは書いていない」「他の本の寄せ集め」こういうコメント書いている人は、だいたい思考停止しています。
実践という努力を怠っているから、著者や講師の主張の背景が見えないし、それが本当に大事だということもわからないのです。それほど、読むだけで何もしない自己満足派が多いということでしょう。
人は非合理的な行動をする
行動経済学の世界では、人は得られる利得が大きければ、その確率がいかに低くても、好んで選択し、反対に、いかに確率が低くても、大きな損失が発生するものは避けようとする、ということが指摘されています。後者の例は、言わずと知れたBSE問題と、サブプライム問題です。そして前者の例が、宝くじです。
たとえば宝くじはどこで買っても同じ、確率論の問題です。
しかし、西銀座チャンスセンターの1番窓口で買えば当たる、と言われると、ますます多くの人が並び、たくさん売れます。そして、確率論によって、ますます当たりの出る本数が増えるというわけです。
不況になると宝くじがよく売れるそうですが、これも「ラクして儲けたい」「一攫千金を狙いたい」という人間の本性を表していると言えます。
これを差して、「夢を買う」という言い訳がなされますが、宝くじの販売者にとっては、なんてすばらしいお客様でしょう。
だから、宝くじで一発逆転という発想自体、カモになる危険性をはらんでいるということです。どの世界も、ラクしようとすると賢い人に搾取されるのです。
しかし、もっと賢いあなたは、宝くじ売り場に並ぶ時間があるなら、他にやるべきことがある。買った瞬間にほとんど損失が確定してしまうものに使うお金があれば、他に使いみちがあるはずです。
よりベターな選択をするために
たとえば日本人のライフスタイルがどう変化するでしょうか?企業や仕事、生活インフラは大都市圏に集中し、地方はますます衰退するため、地方の商業施設は1企業の独占状態になる。ということは、先んじて出店し、地元でのブランドを作っておかなければ、2番手では苦戦するだろう。
無線LANスピードの高速化によって、携帯電話やアイフォンなどの携帯端末で、あらゆる映像・音楽コンテンツが動画として見られるようになる。すると、CDやDVD、ブルーレイもなくなる可能性が高く、ブルーレイディスクプレーヤーを買ってもゴミになってしまうだろう。
地上波放送も翌日にはYou Yubeにアップされるし、パソコンでも見られるため、大枚をはたいて地上波デジタルテレビを買う必要はなくなるだろう。
そして、いち早く動画マーケティングの研究をした人が、次世代のネットビジネスを制するのではないか。
当たるかどうかは別問題として、断片的な情報、自分の目で見た情報をベースに先を読む意識を持てば、少なくとも「よりお金の面で損しない選択」ができるようになるのではないでしょうか。