タイ料理/東京のタイ料理店

タイ王室によるコーヒープロジェクト(2ページ目)

タイのコーヒーはちょっと…はもう古い!タイ王室によるコーヒープロジェクトが推進されて20年余。タイのコーヒーは確実においしくなっています!

佐藤 わか子

執筆者:佐藤 わか子

世界のおうちご飯ガイド

コーヒー豆は、現在ブラジル、コロンビア、ベトナムなど、赤道を中心とした、いわゆるコーヒーベルト地帯と呼ばれる地域で生産されているのだが(もちろん、この地帯以外でも生産されていますよ)、実はタイ王国もこの地域にしっかりと属している。コーヒーの栽培に適した気温、昼夜の適度な温度差などを兼ね備えているうえ、土壌も申し分ないそうだ。

ブレンドなし!アラビカ種100%の「トライアングル・コーヒー」このゴールデントライアングル地帯内であるタイ王室所有の農園で作られたコーヒーが「THE TRIANGLE COFEE」である。このコーヒーが、なんと日本のタイレストランで口にすることができるようになった。レストランでは目をひく試みである。

レストランは、東京の荻窪。駅から徒歩1分の場所に位置する「キーマオキッチン」である。同店では、ランチ時に1杯300円、ディナー時には500円で提供する。

「THE TRIANGLE COFEE」は、あえてブレンドせずにアラビカ種100%で勝負する。その心は、ズバリ、味に自信があるからだという。
確かに、豆のストレートな味が楽しめるコーヒーである。香り、酸味、コクがバランスよくまとまり、後口には甘みをしっかりと感じる深い味わい。

「キーマオキッチン」で飲んだときは、酸味が少し強いように感じられたが、粉を購入して、自宅で淹れたときには印象が若干変化。
淹れ立てのコーヒーに顔を近づけると、芳醇な香りが鼻腔をくすぐり、口にすると深いコクと新鮮な酸味が遠いところで手招きをした。そしてあとからほのかな甘みが口中に。
(これは、酸味が控えめのコーヒーが好きな私用に、少し濃いめに淹れた感想ですが。)

個人によって味の感じかたは異なるだろうが、プロジェクトが立ち上がって20年余。タイのコーヒーの質がよくなっているのは確かだ。現在もドイトゥン・コーヒーは、ソンワーン皇太后の出資によって設立された、メイ・ファー・ルアン財団が生産管理や販売を行っている。だから、品質管理などは安心。

収穫は手作業。しかも良質な粒のみを厳選してパッケージされたタイの「THE TRIANGLE COFEE」は、国連やユニセフから賞されたプロジェクトの結晶。この山岳民族たちの物語がぎゅっと詰まった結晶を、ぜひ一度味わってみてください。

やや値が張りますが、品川の「パシフィック東京」でも飲むことができますよ。また、コーヒーはコチラで購入することができます。
トライアングル・コーヒー
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