味の決めては、発酵調味料「マムトム」!
が、口にすると意外や意外。必要以上の油っぽさは感じず、むしろ油が旨みとして料理の味を十二分に引き立てていたのには、驚いたものだ。ハーブやターメリックの香りもきいているからだろうか。油もさらりと軽く感じられた。
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ターメリックで下味をつけた魚とハーブの鮮やかな色合いも食欲をそそられる。ただ、鍋といったら、汁がたっぷりの状態を想像する日本人にとっては、その油の多さにちょいと怯むかもしれない。が、ベトナムは油はたくさん使っても、素材がもつ香りと旨みを上手に生かす国。未知なるべトナムの人気鍋を見かけたら、ぜひともお試しいただきたい。
そうそう、言い忘れていたのだが、この鍋の旨さの決めてとなるもののひとつには、“マムトム”と呼ばれるエビを塩漬けにして発酵させた調味料がある。
私はくさ旨系の食べものが好きなので、この調味料がなくては!なんて思ってしまうのだが、個性的な調味料なので、ニガテがかたも多いかも。見ためが紫色という見慣れない色合いをしているから、特にね。
でも、そんなかたでも大丈夫。マムトムをいれなくても、旨みの点では少し欠けるかもしれないけれど、ベトナムの万能タレ“ヌクチャム(甘辛酸っぱい魚醤タレ)”で食べてもおいしいので、ご安心を。
ちなみに、チャーカーとはベトナムでは一般的に“さつまあげ”のことを指すのでご注意を。
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