場所は西荻窪。アンティークの店が立ち並ぶ街として名高いこの街には、レトロな雰囲気が漂う個性的な店が数多くある。ワタシはそんな雰囲気が好きで、長い間この街に住んでいたのだが、今回ご紹介する店も日本の古きよきものの風合いをいかしつつ、東南アジアの風も吹き込んだ、なんとも西荻窪らしい雰囲気の店である。

アジアのごはんとカレーの店「ぷあん」
ここでは北タイ料理を中心とした料理がいただける。

店内は、所々ちょっと雑多かしら?なんて思ってしまうところもあるのだが、そこがまた妙に落ち着く不思議空間。“友人、友情”と店名が意味する通り、ここへは“~さんちに立ち寄りました”というノリで訪れるのが正解かもしれない。

カオソイ2
付け合せの漬物と紫玉ねぎ、レモンが味のアクセントに。レモンはたっぷりしぼってみて。さっぱりといただけますよ。
さて、カオソイだが、ここのはスープの粘度が高く、とにかく濃厚だ。スープというよりは、むしろシチューとかカレーといったほうが近いかもしれない。
料理は北タイ出身の女性が腕を振るっているとのことだが、味は思ったよりもマイルド。しかしながら、スパイス使いには特徴があり、その複雑なスパイスたちが織りなす饗宴は、実に壮大で深い広がりがある。スパイスが後口にしっかりと記憶されるほどだ。

小皿で出されるレモン、漬物、紫玉ねぎを加減しながら加えれば、味がビシッときまり、スパイスがさらに活きてくる。ワタシはいつもレモンをたっぷりとしぼっていただくのだが、この酸味がまたいい味をだしている。もともと酸味好きということもあるのだが、味にメリハリがつくし、後口がさっぱりとするのだ。酸味好きのかたは、ぜひレモンを思いっきり搾って食べてみて。

また、自家製のラー油を加えるのもおすすめ。直線的な辛みが加わり、味に広がりが。もちろん、これに加えて、タイでは定番の卓上調味料で好みの味にするのもいい。
ベースの味だけでも十分満足できるが、こんなふうにいろいろなものを加えて味に変化をだすと、カオソイは表情をガラリと変えるから、実に面白い料理である。

楽しめるといえば、麺も然り。太めの縮れ麺は、食感がもっちりとしていて、噛むごとに弾力が増す。濃厚なスープとの絡みもよく、トッピングされたカリッカリの揚げ麺との食感の対比もまた、なんとも楽しい。これくらい対比が楽しめると、食べていて嬉しくなってくるのである。

この店で使用する食材は、おいしくて安全性が高いものをと、極力無添加で低農薬のものを使用しているとか。スープや麺の味わいにこだわるだけでなく、食材の安全性にもこだわるとは、嬉しいかぎり。

2003年12月にオープンしたこの店は、客が入れ替わり立ち代わりの人気店。特に土日はそれが激しいよう。いい忘れていたが、カオソイは土日の限定メニューなので、ご注意いただきたい。遅くに訪れると、売り切れ御免のこともあるようなので、さらにご注意を。

カオソイは一杯900円。小盛だと750円。これにごはん(100円)を注文して、残ったスープにごはんを入れ、サラサラっといただくのもこれまた乙な食べかたである。カオソイは結構胃にズシッとくるので、女性だったら小盛+ごはんという組みあわせがいいかもしれない。よかったらお試しを。

■アジアのごはんとカレーの店「ぷあん」
所在地:東京都杉並区西荻南2-24-1
TEL:03-5346-1699
営業時間:11:45~15:30 17:00~22:30(LO)
定休:月曜
交通・アクセス:JR西荻窪駅より徒歩4~5分
地図:YAHOO!地図情報
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。