味つけには、にんにくとしょうがをベースに、タイム、オレガノ、ローレル(月桂樹)などのハーブを入れたり、この地域に生息する「木の実や根、幹、葉」など数十種類以上のスパイスがアクセントに使われる。
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手前は木の根、葉など15種類以上ミックスされた「アチュー」。奥は山の上にある木の実や幹。これらはみな料理には欠かせない。 |
見ためでは、「これって、木の幹そのものじゃないの?!」なんて思ってしまうものをあるのだが、カメルーンでは名前がわからなくても、先祖代々伝えられている、大切なスパイスとして扱われているのだそうだ。(匂いをかいでも、全く香りがしないものもあるんですけれどね。きっと、加熱したら香りがでるとか、体によいとか何らかの理由があるのでしょう。)
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煮込み料理やスープに加えられる干し魚。さて、カメルーンに限らず、西アフリカ地域の煮込み料理やスープに“ダシがわり?!”として使われる、この地域の味の決め手となるのが、「干し魚」だ。
干し魚は、現地では高価なものだということもあり、地域によっては加えないところもあるようだが、手に入るところでは、料理に旨みをプラスし、リッチな味わいに仕上げるためには欠かせない食材として親しまれている。
「オー・ビレッジ」でも、よりクオリティの高い料理を提供するために、煮込み料理のほとんどに干し魚を使っている。わたしが初めて干し魚入りの煮込み料理を食べたとき、まず、見ためよりも食べやすい!と感じ、その直後、「んん?でもなんだろう・・この後口の懐かしさは・・・。」と思ったのだが、しばらくしてこの味わいは、日本の鰹節や煮干に似ているのではないと感じた。
これはわたしだけの感覚なのかもしれないが、もしかしたら、日本と西アフリカには食に関して何かしら関連性があるのかもしれない。ただ、人が美味しいと感じる感覚は、環境や習慣が変わってもある程度は同じ、といってしまえばそれまでなのだが、中津江村の住民とカメルーンのサッカー選手たちが短期間で親交を深めることができたのは、お互いにどこか似たようなところを感じとったからこそ。それには多くの要素が考えられるのだが、そのひとつの要素として「食」が大きく影響していたのではないか、と思わずにはいられない。
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スナック感覚で食べる甘くない豆のケーキ。黄色はパームオイルの色。少し話しがそれてしまったので戻すことにする。カメルーン近郊の有名な料理といったら、まずは、「エグシスープ」が挙がる。
エグシというメロンのような植物の種をすり潰し、肉と魚と煮込むスープだ。この他には、「ンドレ」というピーナツを砕いたものとカメルーン特有の野菜を煮込んだ「ンドレ」(オービレッジのメニューにはドーレと書かれている)」、またビーンズケーキや山羊スープなども見逃せない。
と、挙げていったらきりがないくらい、カメルーン料理はとにかく品数が豊富なのだ。
カメルーン料理は、見ためは素朴なものが多いけれど、やはりそこは他の大陸とはひと味違うアフリカンテイスト。ここで、あんな味だのこんな味だのと味のことを説明しても、カメルーン料理は語りきれないと思うので、ぜひ一度トライしてみてはいかがだろうか。
料理は炭水化物系や食べ応えのあるものが多いので、大人数で行ったほうがより楽しめると思いますよ!
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