<世界の食紀行>~モロッコ編1~ モロッコってどんな国?日本でお茶といえば「緑茶」。では、モロッコは?というと・・・
答えは
「ミントティー」。モロッコでは、ミントティーは街のレストランやカフェ、家族で寛いでいるときや家庭に招かれたときには必ず出てくる、国民的な飲み物。
お茶を意味する
「アッツァイ」と呼ばれ、コーヒーよりも安価な飲み物として親しまれている。
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カフェで注文すると、このようなスタイルで出てくる。紙ナプキンは、熱くなった取っ手を挟むために。スークと呼ばれる市場では、“このおじさんたち、いったい一日何杯飲んでいるの?!”と思ってしまうほど、朝から晩までおしゃべりを楽しみながら、ミントティーを飲む姿も見かける。
日本人の感覚では、ミントティーは“爽やかなハーブティー”というイメージがあるが、そのイメージでモロッコのミントティーを飲むと、思いきり不意打ちを食らう。頭がクラクラするくらい、ものすごーく甘くて、苦味があるのだ。
モロッコのミントティーは 『ウイスキー?!』
ミントティーの材料 ~フェズの家庭にて~
モロッコでは、ミントティーは中国産の緑茶にフレッシュミントと砂糖を入れて煮出して作る。お茶とミントの苦みや香りを強く抽出し、砂糖はたっぷりと。
別名「モロッカン・ウイスキー」と呼ばれ、激苦激甘にして飲んでいる。
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ミントティーに使われる中国産緑茶。もともとモロッコでは、ミントだけを入れて飲んでいたそうだが、19世紀、英国の商人が中国の緑茶を持ち込んだことで、このようなミントティーが飲まれるようになったとか。
モロッコは、宗教上お酒が禁じられている国。それゆえ、他国の食材を上手に取り入れ、ミントティーはお酒にかわる嗜好品として独自のスタイルが築き上げられたようだ。
私は滞在中、嫌というほどミントティーを飲んだ。最初はあまりの甘さに目眩がしたが、飲む度に自ら欲するようになり、その苦さと甘さの虜になった。知り合いは嫌気がさし、途中から砂糖なしのミントティーを飲んでいたのだが、私は全然。
いま考えると、滞在中あまりお酒を欲しなかったのは、もしかしたら、ミントティーのおかげ?!なんて思ったりする。
次のページでは、モロッコの巨大砂糖が登場!!
■モロッコ流ミントティーの淹れ方はコチラを!
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