タイ料理/東京のタイ料理店

【レストラン】 タイ料理 麻布十番 「サムロー」(2ページ目)

2002年8月12日にオープンした、麻布十番エリアには珍しい連日大盛況のタイ料理店。

佐藤 わか子

執筆者:佐藤 わか子

世界のおうちご飯ガイド

料理は独創的で興味深い

空芯菜のサラダ
ヤム・パックブーン(空芯菜とシーフードのサラダ)¥1580税抜
メニューは、名の知れたタイ料理をひと通り揃えつつ、見た目に美しく工夫を凝らしたオリジナル料理が並ぶ。
例えば、シーフードサラダに空芯菜のフライを大胆に乗せた、ヤム・パックブーン(空芯菜とシーフードのサラダ)¥1580税抜、数種類の豆を香ばしく揚げた、ヤム・トウア、クローブ(辛い豆のサラダ)¥780税抜、パイナップル炒飯のかわりにとメニュー化した、カオ・パッド・ライチ(サムローオリジナル ライチチャーハン)¥1580税抜というように。


ライチチャーハン
カオ・パッド・ライチ(サムローオリジナル ライチチャーハン)¥1580税抜
ライチチャーハンは、オリジナルメニューといっても、元々は宮廷料理のひとつで、人伝に広がっていったれっきとしたタイ料理。これをイサーン出身で、日本のレストラン数店で腕を振るっていたシェフが、自分なりに再現したのだという。
価格は、さすが広尾、六本木に隣接する麻布界隈、それなりの値段設定になっている。アルコール込みで一人5000円くらいといったところだろうか。

家族で切り盛りし、応対はとても心地よい。たまに小学生くらいの子供が1階のカウンターでウロチョロしているが、それもまた親しみが湧いてよいものだ。昼はひとりや2人の女性客、夜は多くの外国人客で賑わい、連日大盛況のようである。
きっと、この店の温かさと洗練された空間に人は居心地のよさを感じているのだと思う。それと、麻布十番という街の雰囲気に似ているからこそ、受け入れられているのだと思えてくる。

ゲーン・パー
ゲーン・パー(タイ東北地方のカレー)¥1580税抜
冒頭で麻布十番にはなぜ韓国料理店が多いのか、ということに触れたが、このタイ料理店を訪れてその答えがなんとなくわかったような気がした。一概にはいえないが、エスニックの中でもアジア圏に属し、親しみやすい下町の雰囲気がありながらも品がある、このような店が受け入れられているように思う。非日常的で刺激が強すぎる店は、この街には求められていないのかもしれない。

街は日々変化していく。最近東京は、下町情緒のある街に行くと、懐かしいというよりは珍しい光景だと感じるようになってきた。昔ながらの風情を保っているといいながらも、少しずつ時代の波は押し寄せてくる。それでなければ、あたらしもの好きで、安心感までも求める多くの人たち(私も含め)は、受け入れなくなってきているからだ。

この街はこれからも変化し続けていくだろうが、他の街に比べて大きな変化はないように思う。そう願いたい。繁華街六本木と、ある意味非日常的なエリアの広尾に挟まれた、人情味あふれるオアシス的な存在は残ってほしいから。

最後に、“味はどうなんだ” と、どこからともなく聞こえてきそうなので、味に関してひとこと言わせてもらうと、どれも辛さを抑えた食べやすい味という印象を受けた。
味のバランスを云々いうよりは、この麻布十番という街で、気のおけない仲間と心地よい時間を過ごせるタイ料理(専門店の料理)店、ということで、今回は紹介させていただいた。

■タイレストラン 「 サムロー 」 
所在地:港区麻布十番2-12-9
TEL:03-5484-3388
営業時間:11:30~2:00(L.O) 17:00~23:00(L.O)
定休日:不定休
交通・アクセス:東京メトロ南武線または大江戸線麻布十番駅より徒歩5分
地図:Yahoo!地図情報

HP:サムロー

■この街にこの店あり~神楽坂編~
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