フレンチ/東京のレストラン

サルキッチン(東中野)

東中野にあるフランス料理店。一見喫茶店のようにも見えますが、料理はどれも正統派。そのギャップに驚かされます。イチオシは「仏、ランド産フォワグラのロワイヤル、マデラワインソース」。

執筆者:来栖 けい

ん? 喫茶店!?

「ん?喫茶店」?? 外観、内観ともにそんな雰囲気を醸し出している「サルキッチン」。が! 運ばれてくるメニューはそれとはかけ離れた本格的なものなので、そのギャップにまず驚かされます。単に本格的なだけではなく、「低温長時間ロースト」といった、現在主流になりつつある流行りの技術も取り入れられていて、実に魅力的な構成です。

コースは3種類で、5,250円が前菜×2、肉×1、デセール×1。6,300円が前菜×3、肉×1、デセール×1。8,400円が、特選素材を使ったコースになっています。ただ、ア・ラ・カルトが実に充実しているので、今回はア・ラ・カルトでいろいろいただきました。

ボクが食べたメニューは以下の通りです。

・「佐島産サザエの冷製とクスクスのサラダ、クミン風味の肝のソース」(2人向2,625円)
・「仏、ランド産フォワグラのロワイヤル(フランとソテーの組み合わせ)、マデラワインソース」(2人向2,940円)
・「松山産オニオコゼの丸ごとロースト、プロヴァンス風」(2尾4,830円)
・「仏、ピレネー産ノワール・ド・ビゴール豚肩ロース肉のステーキ」(2人向5,460円)
・「仏、ビュルゴー家のシャラン鴨、胸肉の低温長時間ロースト、バニュルス風味の赤ワインソース」(2人向5,460円)
・「ニュージーランド産仔羊背肉の30分焼き、アーモンド風味」(2人向3,990円)
・「クレームブリュレ」(630円)
・「マルキーズショコラ」(420円)
・「仏産プラムの赤ワイン煮込み」(630円)
・「ライチリキュール風味のココナツシャーベット」(630円)


一品目!

佐島産サザエの冷製とクスクスのサラダ、クミン風味の肝のソース
「佐島産サザエの冷製とクスクスのサラダ、クミン風味の肝のソース」(2人向2,625円)。
「佐島産サザエの冷製とクスクスのサラダ、クミン風味の肝のソース」(2人向2,625円)は、クスクスから感じるトマトの爽やかさやケイパーの酸味、クミン特有の香りが印象的で、冷製のサザエ&その肝のソースと好相性です。


一番のおすすめ!

仏、ランド産フォワグラのロワイヤル(フランとソテーの組み合わせ)、マデラワインソース
「仏、ランド産フォワグラのロワイヤル(フランとソテーの組み合わせ)、マデラワインソース」(2人向2,940円)。
「仏、ランド産フォワグラのロワイヤル(フランとソテーの組み合わせ)、マデラワインソース」(2人向2,940円)は、この日最も感動した一品で、過去に食べたフォワグラ料理の中でも指折りの出来映え! ギリギリのやわらかさに仕上げられたフランの上に、ソテーしたフォワグラがのっていて、みるからに脂分たっぷりなのですが、驚くほど後口が住んでいるんです! 口の中にあまりとどまっていない&玉葱(みじん切り)のシャープな辛みが盛り込まれているから、というのもあると思いますが、このキレの良さは特筆ものです! 適量のマデラソースが、味に深み、広がりを与えてくれていますね。


魚料理!

松山産オニオコゼの丸ごとロースト、プロヴァンス風
「松山産オニオコゼの丸ごとロースト、プロヴァンス風」(2尾4,830円)。
「松山産オニオコゼの丸ごとロースト、プロヴァンス風」(2尾4,830円)は、1尾まるごと供されるのですが、火入れがホントに素晴らしい! 実にしっとりとした口当たりを実感することができます。白菜の菜花とともに。


次ページは、肉料理3種&デセールについて。
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