フレンチ/東京のレストラン

エディション・コウジ シモムラ(六本木)(2ページ目)

2007年7月、オープンしたフランス料理店「エディション・コウジ シモムラ」、お客と相談しながらメニューを決めるスタイルが魅力。2007年にオープンした中で、最も素晴らしいと思えるレストランです!

執筆者:来栖 けい


記憶に残る料理が次々と!

生ハムとケッパーの茎、バジル風味のミニハンバーガー
小さいながらも完成された「生ハムとケッパーの茎、バジル風味のミニハンバーガー」。
アミューズとして供されたのは、「生ハムとケッパーの茎、バジル風味のミニハンバーガー」です。生ハムの豊かな甘み、旨みが、ケイパーの程よい酸味と好相性で、バジルの風味が爽やかさを添えます。パン自体の旨みも印象的なので、小さいながらも記憶に残る一品です。


最高の牡蠣料理!

海水で軽く火を通した宮城産牡蠣の冷製 海水と柑橘のジュレ 岩海苔風味
ぜひまたリクエストしたい「海水で軽く火を通した宮城産牡蠣の冷製 海水と柑橘のジュレ 岩海苔風味」。
1品目の料理は、「海水で軽く火を通した宮城産牡蠣の冷製 海水と柑橘のジュレ 岩海苔風味」。磯の香りが心地よい牡蠣&岩海苔のムースの上に、海水で軽く火を通した牡蠣がのせられていて、その上には爽やかながらも深い味わいの海水&柑橘のジュレや、乾燥岩海苔が盛られています。適度な酸味、塩気によって引き立てられる牡蠣のミルキーな香り、コクが実に秀逸で、とても心に響く味わいです。牡蠣もここまで見事に調理されれば本望でしょうね。


フォワグラ+じゃがいも!

グリエしたジャガイモのピュレとフォアグラ ジャガイモのブイヨンを注いで
じゃがいもが決め手の「グリエしたジャガイモのピュレとフォアグラ ジャガイモのブイヨンを注いで」。
続く2品目は、「グリエしたジャガイモのピュレとフォアグラ ジャガイモのブイヨンを注いで」。香ばしい焼き目のついたフォワグラや、なめらかなじゃがいものピュレだけでも素晴らしいおいしさなのですが、決め手となっているのは、ここに注がれているじゃがいも風味のブイヨンです。脂肪分の多いフォワグラには、動物系のソースを合わせるよりも、このような野菜の持つ香りと組み合わせたほうが、フォワグラの持ち味がより強く感じられます。特にじゃがいもは、その大地を想わせる香りがフォワグラの濃厚さをしっかりと受け止めてくれるので、野菜の中でも特に合います。ボク的には、柑橘系の酸味と組み合わせるよりも、素晴らしい相乗効果を実感できると思いますね。このじゃがエキススタイルのフォワグラは、大阪のスペイン料理店「Fujiya1935」でも食べたことがあるのですが、どちらも甲乙つけ難いおいしさです。


スペシャリテ!

カダイフを纏った的鯛の軽やかなフリット ブロッコリーのクーリとレモンのコンフィチュール
これを食べずには帰れない「カダイフを纏った的鯛の軽やかなフリット ブロッコリーのクーリとレモンのコンフィチュール」。
続いて供された魚料理、「カダイフを纏った的鯛の軽やかなフリット ブロッコリーのクーリとレモンのコンフィチュール」は、今年一番の魚料理かもしれません! カダイフを巻いた的鯛を揚げた一品で、的鯛のしっとり&ふわっとした口当たりと、カダイフの軽快な食感のコントラストがとにかくたまりません! 甘酸っぱいレモンコンフィチュールの「甘」の部分が味に深みを与え、「酸」の部分がその味の輪郭をくっきりと浮かび上がらせる役目を果たしてくれています。これは、リクエストしてでも食べるべき一品ですよ!


北海道産仔鹿 鞍下肉のロティ トピナンブールのピュレ ヴァニラ風味のアルガンオイル
繊細かつしみじみとした旨みを実感できる「北海道産仔鹿 鞍下肉のロティ トピナンブールのピュレ ヴァニラ風味のアルガンオイル」。
次は、「北海道産仔鹿 鞍下肉のロティ トピナンブールのピュレ ヴァニラ風味のアルガンオイル」。仔鹿ゆえに、その味わいは繊細なのですが、噛み締めているとじわじわと旨みが膨らみます。そして、ヴァニラの香りを纏ったトピナンブール(菊芋)のピュレが、味に豊かさをプラス。つけあわせによって、そのおいしさが一段と増す一品だと言えます。


ニンジンとリンゴのソルベ ニンジンの葉を添えて
毎回食べたい「ニンジンとリンゴのソルベ ニンジンの葉を添えて」。
この日は、もう一品肉料理が供されたのですが、その前に「ニンジンとリンゴのソルベ ニンジンの葉を添えて」です。この位置で出されるソルベやグラニテは、通常口直しの意味もあるので、酸味をキリッと立たせたものが多いですが、この一品は素直に美味です! とてもなめらかで、香りも抜群。甘みと酸味のバランスや、味の奥行きも文句なし! キレイな味わいなので、口直しとしても成立していますし、非の打ちどころがないですね。今思うと、ジューサーで作るりんご&にんじんジュースの味によく似ている感じですね。


ベルナール・ロワゾーの哲学に基づいた シャラン産窒息鴨のロティ 内臓のソース
旨みがじわじわと溢れ出る「ベルナール・ロワゾーの哲学に基づいた シャラン産窒息鴨のロティ 内臓のソース」。
肉料理2品目は、「ベルナール・ロワゾーの哲学に基づいた シャラン産窒息鴨のロティ 内臓のソース」です。噛み応えのある肉質からは、溢れんばかりの肉汁が溢れ、「力強さ」を猛アピール。内臓ソースによって、その力強さがより強調される感じも受けますね。ジロールやみずのみ(山菜)、ペコロスなどのつけあわせとともに。このように、肉料理を2品にしたりするなど、相談次第でその構成も思うがままなので、ばしばしリクエストしてみましょう。


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