体中に電撃が走るほどの逸品!
|
りんごと白ワインを合わせた「自家製 ホワイトサングリア」(1,100円) |
「自家製 ホワイトサングリア」(1,100円)をオーダーし、アミューズを食べていると、1品目の料理の前に、「バインシンケン(骨付きモモ肉のハム)」はいかがですか、とのこと。せっかくなのでお願いしたわけですが、これを食べた途端、体中に電撃が走りました!
|
注文必須の「バインシンケン(骨付きモモ肉のハム)」。 |
しっとり、艶かしさがあって、香りと旨みがぐぐっと膨らみます。マスタード、メープルシロップ、パセリ、ホースラディッシュなどから作られる特製のソース(甘みと辛みが同じぶんだけ主張)をつけることで、味の奥行きも増します。
|
山梨・白州で作られている「バインシンケン(骨付きモモ肉のハム)」の塊。目の前でサーヴしてくれます。 |
「ハム」でここまで感動させられるなんて…、というのが率直な感想です。何気なく頼んだのですが、期待をうれしく裏切ってくれました。
バインシンケンの感動も束の間!
|
パセリのムースが決め手の「阿寒湖産のエビガニとアンズ茸のマリネ “ペタスィル・シュニッテ”と共に」。 |
続いて、本来ならばコースの1品目となる「阿寒湖産のエビガニとアンズ茸のマリネ “ペタスィル・シュニッテ”と共に」です。これは、中に隠れているパセリのムースが決め手。ふわっと儚くて、きめも細かく上品なテイストなのですが、味にしっかりとした芯もあります。エビガニ&アンズ茸のマリネと一緒に食べることで、心地よい香りの調和が生まれます。
|
野菜の甘みが活きた「“フィッシュ・ズッペ” 軽く燻製にしたヒメマスと夏野菜のスープ」。 |
「“フィッシュ・ズッペ” 軽く燻製にしたヒメマスと夏野菜のスープ」は、野菜の甘みがこれでもか! というくらい前面に出ています。そしてこれが、サフランの香りとベストバランスで調和するんです。陰から支えるトマトの酸味が、甘みの引き立て役ですね。
|
香りの良さが際立つ「“シュルツ・クラップフェン” ホウレン草と、チーズとポテトの二種のクラップフェン」。 |
「“シュルツ・クラップフェン” ホウレン草と、チーズとポテトの二種のクラップフェン」は、一言でいうなら、「オーストリアのラヴィオリ」ですね。1つはホウレン草と洋葱のフィリングを詰めたもの。もう1つは、オーストリアのフレッシュチーズとじゃがいもを詰めたもの。
前者は、何といっても香りが秀逸です。程よい甘みも感じられ、バターのコクと抜群の相性です。後者は、甘みと適度な酸味のバランスが見事。バターがたっぷりと使われてはいますが、生地が幾分やわらかめなので、口に停滞する時間がそれほど長くありません。だからこそ、しつこさを感じることなく食べることができるんですね。
次ページは、
食べる前から気になっていたあの料理について。