美食/来栖けい おすすめ店

カー・ウント・カー(赤坂)(2ページ目)

2006年3月6日にオープンしたオーストリア料理店。料理はもちろん、器やグラス、ワインに至るそのすべてがオーストリア製。一度行けばリピーターになること必至です!2006年最大のヒットの予感!

執筆者:来栖 けい


体中に電撃が走るほどの逸品!

自家製 ホワイトサングリア
りんごと白ワインを合わせた「自家製 ホワイトサングリア」(1,100円)
「自家製 ホワイトサングリア」(1,100円)をオーダーし、アミューズを食べていると、1品目の料理の前に、「バインシンケン(骨付きモモ肉のハム)」はいかがですか、とのこと。せっかくなのでお願いしたわけですが、これを食べた途端、体中に電撃が走りました!


バインシンケン(骨付きモモ肉のハム)
注文必須の「バインシンケン(骨付きモモ肉のハム)」。
しっとり、艶かしさがあって、香りと旨みがぐぐっと膨らみます。マスタード、メープルシロップ、パセリ、ホースラディッシュなどから作られる特製のソース(甘みと辛みが同じぶんだけ主張)をつけることで、味の奥行きも増します。


バインシンケン(骨付きモモ肉のハム)
山梨・白州で作られている「バインシンケン(骨付きモモ肉のハム)」の塊。目の前でサーヴしてくれます。
「ハム」でここまで感動させられるなんて…、というのが率直な感想です。何気なく頼んだのですが、期待をうれしく裏切ってくれました。


バインシンケンの感動も束の間!

阿寒湖産のエビガニとアンズ茸のマリネ “ペタスィル・シュニッテ”と共に
パセリのムースが決め手の「阿寒湖産のエビガニとアンズ茸のマリネ “ペタスィル・シュニッテ”と共に」。
続いて、本来ならばコースの1品目となる「阿寒湖産のエビガニとアンズ茸のマリネ “ペタスィル・シュニッテ”と共に」です。これは、中に隠れているパセリのムースが決め手。ふわっと儚くて、きめも細かく上品なテイストなのですが、味にしっかりとした芯もあります。エビガニ&アンズ茸のマリネと一緒に食べることで、心地よい香りの調和が生まれます。


>「“フィッシュ・ズッペ” 軽く燻製にしたヒメマスと夏野菜のスープ
野菜の甘みが活きた「“フィッシュ・ズッペ” 軽く燻製にしたヒメマスと夏野菜のスープ」。
「“フィッシュ・ズッペ” 軽く燻製にしたヒメマスと夏野菜のスープ」は、野菜の甘みがこれでもか! というくらい前面に出ています。そしてこれが、サフランの香りとベストバランスで調和するんです。陰から支えるトマトの酸味が、甘みの引き立て役ですね。


“シュルツ・クラップフェン” ホウレン草と、チーズとポテトの二種のクラップフェン
香りの良さが際立つ「“シュルツ・クラップフェン” ホウレン草と、チーズとポテトの二種のクラップフェン」。
「“シュルツ・クラップフェン” ホウレン草と、チーズとポテトの二種のクラップフェン」は、一言でいうなら、「オーストリアのラヴィオリ」ですね。1つはホウレン草と洋葱のフィリングを詰めたもの。もう1つは、オーストリアのフレッシュチーズとじゃがいもを詰めたもの。

前者は、何といっても香りが秀逸です。程よい甘みも感じられ、バターのコクと抜群の相性です。後者は、甘みと適度な酸味のバランスが見事。バターがたっぷりと使われてはいますが、生地が幾分やわらかめなので、口に停滞する時間がそれほど長くありません。だからこそ、しつこさを感じることなく食べることができるんですね。


次ページは、食べる前から気になっていたあの料理について。
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