Menu Saveurs
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シェフこだわりの「自家製パン」に合わせる「バター」は何と自家ブレンド! 発酵バターと無塩バターをブレンドされており、とても滑らかな舌触りです。 |
それでは、ランチのMenu Saveurs(6,500円)から御紹介していきましょう。
・お口取り 2種のハーモニー
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鱧料理 |
ホワイトアスパラのブランマンジェ |
アミューズは、2種あり、写真左が「加賀太きゅうり」を下敷きにした「鱧(淡路産)」料理。写真右が「ホワイトアスパラのブランマンジェ」。「鱧」のほうは軽くあぶってあり、南高梅のソースと、醤油を寒天でゼリー化したものが添えられています。見た目は和食っぽいですが、味わいはきっちりフレンチ、となっているところが秀逸。「ホワイトアスパラのブランマンジェ」のほうは逆に、見た目はフレンチですが、味わいは和食といった感じで、「甲殻類のジュレ」と「じゅんさい」、「雲丹」がホワイトアスパラのブランマンジェに旨味と食感のアクセントを、それぞれ加味しています。アミューズとは思えないほどに作り込まれた2種ですが、どちらも和と洋の食材による絶妙なバランス感にセンスの良さを感じますね。
・前菜1
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鮎のコンフィ、そのガラでとったヴィシソワーズ仕立て |
前菜は、「鮎のコンフィ、そのガラでとったヴィシソワーズ仕立て、ジャガイモの燻製とトンブリ ルッコラのソルベ添え」が登場。滋賀の「鮎」を使った一皿で、鮎エキスが効いたヴィシソワーズに、ソーメンを揚げたものと、その上にルッコラのソルベを乗せてあります。一見すると、川底にいる鮎と「やな漁」を連想させますが、何とも夏を感じさせてくれる清涼感のあるルックスです。
ヴィシソワーズは鮎の風味を活かした繊細なテイストで、とてもあっさり。そこに、ソルベ状のルッコラを投入することで、青味が付与され、鮎と一緒に口に運ぶと、ちょうど良い塩梅に! 鮎好きな京都人の私でも、こんな鮎料理は初めてですが、味わい(調理も含めて)の軸と着地点は、見事なまでに「フレンチ」なのです。日本のフレンチシェフで、「鮎」をこれだけ高い次元でフランス料理に昇華できる人は本当に稀でしょう。「京都」出身の森永シェフだからこその「鮎」を使った独創的な逸品でした。
・前菜2
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フォワグラのポワレ‐ラッケバルサミコ風味 |
続く前菜は「フォワグラのポワレ‐ラッケバルサミコ風味、新レンコンと枝豆の焼きおこわ、海藻のオブジェと、そのコンソメ、ドライ醤油添え」です。香ばしくポワレされたフォアグラの下には、もっちもちのレンコン餅が敷いてあり、このW食感が実に印象的。しかも、ソースには「昆布」を使ったコンソメソースと、バルサミコソースが用意されており、和の香りと洋の香りによるWソースがフォアグラの旨味を引き立たせながら、口の中いっぱいに複雑で奥深い味わいを拡げていくのです。添えられた醤油パウダーも「和」のアクセントとして効果的でした。