大阪グルメ/大阪のイタリアン

スペッロ(3ページ目)

大阪ミナミエリアにあるイタリアン「スペッロ」。若きシェフが繰り出すウンブリア州ベースの料理が愉しめる一軒です。

執筆者:麻生 玲央

・Primi
桜エビ(駿河湾産)と菜の花のタリオリーニ。
桜エビ(駿河湾産)と菜の花のタリオリーニ。
そして、今回のコースでもっとも心に残る一皿が、この「桜エビ(駿河湾産)と菜の花のタリオリーニ」。バスタは、もちろん手打ちで極細麺。絶妙な縮れがかっているところが、ソースをよく絡ませ、桜エビの食感とも違和感なく纏まりのある味わいに昇華されていました。

タリオリーニはもっと濃厚リッチなソースと合わせることが多いですが、私はこういう軽い魚介ベースで合わせるほうが好きですね。そのほうがパスタ本来の旨味や食感が生かされると思いますし、そういう意味でもこの「桜エビ(駿河湾産)と菜の花のタリオリーニ」は秀逸。ファンタスティコ!


・Secondi
ムニャイヤ。
北海道産タラのムニャイヤ
メインは「北海道産タラのムニャイヤ」。テーブルに運ばれてきた瞬間に漂う香りと、目に映るこんがりとした焼き色は、もうそれだけで美味しいコトを確信させるに十分。そしてなにより、この気前の良いポーションが、食べる意欲にさらなるブーストをかけてくれます。

全体に均一に火入れされたバランスの良い身質は、脂のノリもプリプリの食感も申し分なく、アロゼでしっかりと焼き色を付けられたであろう皮目が特に素晴らしい味わい。

ソースは、安納芋のピュレと、スーゴディカルネのWソース。甘味たっぷりの安納芋ピュレと、そこにコクと旨味を加味するスーゴディカルネが相まって、実に複雑で官能的な生み出し、これがタラの身と申し分のない相性を魅せつけてくれます。

そして、大好物の「雲子」部分も、最適な火入れが施されていて、外はこんがり、中はとろ~り、と「たこ焼き」のような食感が堪らない! 外国産ではなく、国産の雲子だからこその魅力を活かしきった一皿で、先程のタリオリーニに続き、これまた傑作の域。

あと、「ムニエル」ではなく、ちゃんと「ムニャイヤ」と表記してあるところが、イタリア愛好家としては密かに嬉しいポイントですね。

次ページでは、チョコレート尽くしのドルチェ等を御紹介します
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