大阪グルメ/大阪のフレンチ

デビッド・セニア(2ページ目)

突然の休業からスタッフも一新して再出発した新生「デビッド・セニア」! リニューアル後の料理・メニュー構成等、改めて御紹介いたします。

執筆者:麻生 玲央

ディナーコースより

では、ディナーコース「Menu Decouvert(ムニュ・デクーヴェル)」(6,800円)の料理を御紹介していきます。

・アミューズ
内装。
一口毎に様々な味わいの発見がある。
まず、アミューズとして登場したのは「山葵風味の茶碗蒸し(フラン)、雲丹のクリームと鰻のマリネ」。構造的には、一番上に「雲丹のクリーム(カプチーノ風)」、中にはとろりと濃厚な「鰻のタルタル」、そして最下部は山葵を利かせた「クリームブリュレ」となっており、随所に「和」を感じられますね。

ルックスはシンプルですが、一口食べてみると、雲丹・鰻・山葵の3種類が滑らかな食感と共に、違和感なく優しい風味の階調を奏で、シェフであるセニアの自由で独創的なセンスが光る一品でした。


・スターター
前菜。
地と海の旨味が多層的に調和する逸品。
前菜は「ツナとサーモンのタルタル、赤ピーマンのピューレとグリーンマスタード、エストラゴンのクリームのパイ包み添え」。これは今回のコースでもっとも心に残った逸品です。

ツナ、サーモン等の魚貝の旨味、添えられた野菜達の食感と、ハーブやマスタードの香味という多層的な構造から生み出される、複雑で美しい味覚へのアプローチには、さすがに驚かされましたね。「地」と「海」の旨味を巧みに折り重ねた、ニース出身のシェフならではの仕上がりです。

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