シェフのおまかせコースより

グリッシーニ。
3~4種類のグリッシーニが常備されています。
アルコール・リストには数種類の日本酒まで揃えられており、この日はワイン以外にも、日本酒との相性も試してみました。頼んだ日本酒は、「龍力」の純米吟醸「美酔香泉(生)」。野菜や魚などの食材は兵庫産のものが多用されていましたので、同じく兵庫の酒でトライしてみた次第です。相性の良さは後述していきますが、意外なほど料理を引き立たせてくれていて、日本酒とスパニッシュ料理との新しい関係を見出せました。

それでは、そういった話も交えながら、シェフのおまかせコースから料理を御紹介していきましょう。

・apertivos
内装。
左から「花オクラのフリット」、「アーモンド+パセリのソース」、「フォアグラ/キャラメルのサンド」。
アミューズとして供されたのは、「ピンチョス2種」と「一口ガスパチョ」の2皿。ガスパチョは「ウイキョウ」によるもので、ピンチョスのほうは、フォアグラをキャラメルとヴィネガーでサンドしたものと、花オクラのフリット。これはアーモンドとパセリのソースでいただきます。

まず、フォアグラ/キャラメルのサンドですが、口に入れた瞬間に甘味と香味が、ほのかに拡がる仕上がり。生キャラメルのように解けゆく舌触りが何とも心地良く、喉を過ぎる僅かな時の中で、様々な変化が愉しめる逸品。

さらに、シンメトリーに配置された「花オクラのフリット」のほうも油っこくなく、不思議なほどに軽やかで薫り高い。さらに皿の真ん中に添えられた香ばしいアーモンド+パセリのソースが食欲を一層加速させていきます。

スープ。
ウイキョウの一口ガスパチョ
もう一皿の「ウイキョウのガスパチョ」は、ウイキョウの滋味だけではなく、「トマト水」や「レモン果汁」で酸味付けされていて、まさに夏にピッタリの爽快感溢れる味わい! たった一口のスープに、これだけ多層的な作り込みが施されているところに、シェフの凄味が垣間見えます。

こういった酸味のある冷たいスープは、夏の暑さで火照った舌と喉元をキュッ☆と冷ましてくれますから、夏の暑い時期には嬉しい一杯ですね。

それにしても、アミューズでここまで完成度の高い料理が出てくることに驚きです。次から出てくる料理に対して、期待と好奇心をフルスロットル状態にしてくれる、素晴らしいスターター(apertivos)でした。

次ページでは、地野菜満載の料理達を御紹介します