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ル・バエレンタル(北海道)

円山公園にあるレストラン「ル・バエレンタル」。北海道の食材を熟知した南シェフが織り成す料理を、豪華絢爛な店内で愉しめる、札幌最高クラスのグランドメゾンです。

執筆者:麻生 玲央

北海道にある至高のグランドメゾン

円山公園。 円山公園2。
円山公園 緑が生い茂る公園内
注)2015年現在、「ル・バエレンタル」は「オーベルジュ・ド・リル サッポロ」として生まれ変わりました。当記事は2008年に掲載した「ル・バエレンタル」時代の過去記事です。

円山公園と中島公園は札幌市民の2大憩いの場。こんなゆったりとした広い公園が2つもあるなんて、札幌はさすがに開墾で計画的に作られた都会ですね。中島公園がセントラルパークとすると、円山公園はさながらブーローニュの森といった趣が感じられます。

高い木々が生い茂り、木陰が心地よい円山公園には、その東側の出入口に接して、漆喰の外壁に木組みの梁がくっきりと際立つ山小屋風の邸宅が、しっくりと溶け込んでその存在感を誇っています。アルザスのオーベルジュかと見まがうような、この館こそ、レストラン「ル・バエレンタル」。

ル・バエレンタル ル・バエレンタル2。
周囲の風景にとけ込んだ外観。 ネームプレートには平松氏と南氏のWネームが彫られています。
尚、店名にもなっている「バエレンタル」というのは、提携していたアルザスの3ツ星レストラン「ランスブルグ(L’Arnsbourg)」がある村の名前。南シェフはその「ランスブルグ」にてジャン=ジョルジュ・クライン氏に従事されておりました。

内装。
美しいエントランス

中庭。
まるで英国に来たような錯覚さえ覚える中庭風景。

圧倒的なまでの調度品の数々

シャンデリア。 シャンデリア2。
1階にある100年前の骨董シャンデリア。 地下大広間のシャンデリアはスワロフスキー製。
店に入ると、その瞬間から別世界が拡がります。100年前のアンティーク・シャンデリアから、大鹿の頭部の剥製、本物の巨大な暖炉、はたまた世界的な骨董オークションでしか手に入らないような調度品の数々まで、些細なディテイルにまでこだわり抜いた美術館のような世界が待ち受けているのです。
内装2。
1階メインダイニング

インテリア。 テーブル席。
この日のテーブルフラワーはシュテルン・クーゲル。 1階窓際のテーブル席
どこからか小鳥が飛んで来て窓辺の木にとまり、さえずっているのを窓際席から見上げていると、いつの間にかデジャ・ヴュの世界に入り込んで、ここが日本であることを忘れてしまうほど。騒がしい喧噪の中にある三つ星レストランでは満足できなくなってしまった美食家(ガストロノム)をも唸らせる、ここはそんな非日常の中にあるグランメゾンと言えるでしょう。
次ページでは、心と記憶に残る前菜から御紹介します
2階。 チャペル
2階テーブル席 この部屋はチャペルとしても利用可能。

2階b。 2階c。
2階個室フロア 同フロア

内装3。
スワロフスキー製のシャンデリアが目を惹く地下大広間
次ページでは、心と記憶に残る前菜から御紹介します
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