定年・退職のお金/老後にもらえるお金

自分のもらえる年金を前提に老後の資金計画を考える(2ページ目)

「30代からの将来設計」入門シリーズです。今回は職業やライフスタイルによって老後の資金計画がずいぶん変わってくるという話をします。ポイントは「職業(働き方)」と「ライフスタイル」です。

山崎 俊輔

執筆者:山崎 俊輔

企業年金・401kガイド

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職業(働き方)でこんなに年金額が変わる!

最初のチェックは職業(働き方)です。まず、国から受けられる年金額が少ないほうから見ていきましょう。

●自営業者、学生、専業主婦など
国民年金制度のみに加入している場合、国の年金額は年額79.2万円になります(未納期間があった場合などはこれより少なくなる場合があります)。これでも約20年の老後期間を考えれば1600万円近い受取ですから、無視できない大きさです。ただし、これだけでは老後の生活には不足がありますから、資金準備を積極的に行う必要があります。

国民年金のみに加入している職業(働き方)としては、自営業者、学生、無職の方などが該当し、国民年金保険料を納めなければなりません。従業員数が少ない会社の場合、厚生年金の適用がないこともあり、会社員であっても国民年金のみ、ということはありますので、給与明細等を確認してください。
また、会社員(公務員)の配偶者については専業主婦であれば、保険料を納めなくても国民年金にのみ加入していることになります。(パート等で働いていても週3日程度で年収130万円未満の場合であれば原則として保険料を納めなくてもよい)。

●会社員、公務員など
会社員と公務員の場合、生活の基礎的な出費をまなかえる程度の年金収入が期待できます。現在であれば平均的に、年収で約200万円、月額16.7万円程度の年金収入が受けられます(厚生年金ないし共済年金と国民年金の合計額)。

会社員の場合、厚生年金保険料を納め、厚生年金と国民年金の制度に同時に加入していることになります。厚生年金保険料は会社が強制的に天引きし、納付しますので、基本的に未納はありません。
公務員の場合は、共済年金に加入していることになり、これも国民年金と同時加入していることになります。保険料も勤務先が納めていますので未納の問題はありません。

■   ■

働き方で、年金額は大きく異なります。特に自営業者の場合、年金受取額の差は平均寿命を考えれば2400万円にもなり、積極的に老後資金の積立を考えていくことが大切です。
なお、年金保険料を未納している場合は、当然国の年金は受けられません。国民年金だけでも、平均寿命を考えれば1600万円近い受取ができる制度です。きちんと納めておくことをおすすめします。

次のページではライフスタイルと年金の関係を考えてみます。

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