男性に引かれる女性たち……恋愛できない30代女性の秘密
見た目の年齢破壊は進んでいるし、需要がないわけじゃないのに恋愛できないのはなぜ?
ひとつは、想像していたより、30代女性には恋愛チャンスが多いということ。
モテているというと語弊があるけれど、筋金入りの若い子好きな男性はのぞいて、年上の男の人はもちろん、同世代の男性や、年上好きな20代の男性にとっても、30代女性はちゃんと恋愛対象圏内に入っている。
30代になったばかりの、ある女優さんが言っていた。「10年前と今とじゃ、30代のテンションも、生き方も見られ方も全然違う」
見た目的な部分での年齢破壊の時代はどんどん進んでいるし、経験値や包容力などの内面も身につけていれば、チャンスはさらに広がっていく。
でも、そこで疑問がもうひとつ。輝いている30代女性が多いわりに、なぜ、恋愛していない30女が多いのか?
心の奥にうっすらとたまっていた、疑問が、先日、少しだけ解けた。
仕事がキッカケで、最近仲よくなった20代男子たちと、周囲の30女の友人たち、数人でゴハンを食べていたときのこと。ひとしきり飲んで盛り上がった頃、ほろ酔いになった、Dくん(28歳・アパレル)がつぶやいた。
「最初は、すげぇ、ビビってたっす。みなさん、年上で、いかにも仕事できそうだし、話も面白いし、いろいろ経験していますよね。下手なこと言ったら、バカにされそう。特にS美(36歳。スーパーキャリア&ミス○○級の美人)さんなんて、恋しても遊ばれそう」
聞いた瞬間は、驚いた。たしかに、S美は超美人だし、ファッションも髪形も100%キメているけれど、内面は、まったく飾らず、愛想もいい。自分から、話題をふって笑いをとるタイプである。30代とはいえ、特に小悪魔でも恋愛の達人ではない。
「でも、その感じの良さも含めて、上手感があるんっすよ」
Dくんだって、オシャレで感じも良いい。いかにもモテそうな年下男子に、こっちのほうこそ、心の奥ではちょっぴり気後れしていたのに……。
さらには、才女で鋭いツッコミが上手な B子(35歳)に関しては、
「恋愛なんて間に合ってるって感じ。みんなの様子を高見の見物してますよね?」とまで言われていた。ちなみに、B子は5年ほど彼氏がいない。そう見られていることは、恋愛においてはけっこう問題だ。
切なすぎる勘違い
30代が楽しいのは、いいところもダメなところも含めて自己肯定しているから。それは魅力ではあるけれど、一歩間違うと……。
確固たる自分がある感じ。
経験値による自信と余裕がありそうな感じ。
そう見られることは、半分は間違い、半分は正解なのだろう。自分は変わっていないつもりの30女も、一見、「私なんてオバちゃんだし」と過剰に気にしている30女も、20代に比べれば、どこかで余裕が身についている部分もあるだろうし、開き直りも含めて、自分が自分であることを肯定している。
中には、本当に妙な自信を身につけすぎている30女もいる。
私がまだ20代だった頃。当時、30代後半の先輩、仕事ができてオシャレでこれみよがしに「SEX and The City」な感じの独身女性が、「私が結婚しないのは、私がその気になれないだけ。年下も年上も、地位の高い男も、どんな男も本気になれば、落とせるし、トリコにできる」と自信たっぷりな口調で言っていたことがある。
自分は刹那的な恋愛を繰り返しているにも関わらず、だ。たしかに、彼女は美しかったし、20代にはない味の濃さを持って、表面上はモテていた。でも、ひとりのイイ男をトリコにできていたかどうかは疑問である。
性欲とは別なところで、ひとりの男を惹きつけ、心の底から愛してもらっているようには全然見えなかった。むしろ、そこから遠い人に見えてしまったのだ。正直なところ、同じ女性の後輩として、「痛いな」と思ってしまった。
自分も30代になった今、、それも彼女ならではの強がりだったのかもしれないという想像もできるけれど……。自己評価と周囲からの評価を見極める客観性は、恋愛する上でも必要なのだと気付かされた。
恋愛はスキを見せなければ始まらない
30女は警戒心が強く、男からも警戒されやすい存在。
恋のはじまりは、男子のデリケートな思いを慮ること。そして、気負わず、カッコつけなさすぎるくらいの自分で接するくらいでちょうど良いのではないかと思う。
恋愛とは、スキを見せることからしか、始まらない。「30女は、経験を重ねるほどに、自然とガードが固くなり、「一刻も時間をムダにしたくない」と思って、相手を値踏みしてしまう。男だって、得体の知れない強さをもった30女を前に、ますます臆病に警戒心を強めていく。おたがいスキを見せないのだから、うっかり恋に落ちるわけがない。
そして、恋はまた始まらない……
不倫と浮気はべつもの! と不倫体験者はいうけれど、世間的に既婚者と深い関係を結べば、付き合いの長さに関わらず、世間的には不倫と呼ばれてしまう。
20代後半の男子グループのひとり、Kくん(27歳)が「S美さんに惹かれたけれど、あんなにキレイな年上女性を自分からは誘えない。さりげなく、自分の好意をS美さんの耳に届けてほしい」という要請が、私の耳に入った。
さっそく、S美に告げると、「自分から誘えもしない男はいらない!」とバッサリ。
気持ちはわかる。とってもわかるけど……。超美人なのに30代で独身というスペックは、自分の想像以上に20代男子にビビられているんだよ、自分に好意を持ってくれた男子は大切にしたほうがいいよ懸命に説得。S美も「その通りよね」と納得しつつも、「でも、やっぱり男から積極的に誘ってほしい」の一点張り。
ビビる男と、夢見る女の堂々巡り。
こうして、また恋は始まらないのだ。
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