30代後半の大人乙女の日常エッセイとしても良質で面白い。「女は何かを育てることが必須科目かも」と考えて猫を飼う小泉さん。大人なのに可愛い! |
なんてったってオバちゃん宣言!
年下の男友だちは常々言います。「30過ぎてる女は好きだけど、扱いにはとまどう!」って。相手によって、どれくらい、お姉さん扱いすればいいのか、女の子扱いすればいいのか、考えてしまうそう。彼らが言うには、年上の女性は、単に年齢を感じさせないというよりも、「年齢もこみで魅力的だと思わせてくれれば、惹かれてしまうし、接し方にも困らない」のだそう。たしかに、逆の立場(自分と40代オヤジとかの関係)を考えてもそうだよね。でも、哀しいかな。
女ってただ年齢を重ねるだけで、地雷が多いように見られてしまうのも事実。その地雷を無理になくそうとしたり、ないフリをするのもカッコ悪い。不自然な頑張りって自分以上に触れる周囲がツライもの。
その打開法もキョンキョンが教えてくれる。
このエッセイの中でキョンキョンは、若い男の子に対して、「こっちは酸いも甘いもかみわけた、オバちゃんだい!」みたいなことをいう場面がある。大人の女の魅力が備わってない人が言うとそうとう痛いセリフだけど、キョンキョンが言うと、いい感じで相手との距離を縮め、人の緊張を解くみたい。
実際のキョンキョンは全然オバちゃんに埋没していないし、永遠の乙女心をもって大切に自分を育てている。その上で客観性とユーモアをもって、「オバちゃんだい!」って笑い飛ばしているからこそ、言って効果的なセリフになるよう。コレって、30代にはできない、裏技的な大人の女力では?
そういえば、キョンキョンのドゥビドゥバCMとかも突き抜けてますよね。ちなみに、私はまだ自分のこと「オバちゃん!」って言えません(突き抜けられません)。「オバちゃんだい!」っていい感じで言えたら、モテる大人の女になれる(気がする)。
そのためには急がば回れ。まずは、キョンキョンのように 無駄なものに縛られない安定した生活ベースを作ること、その上で自分の中の揺れる乙女心を否定しないこと。何よりも人生をマイペースで楽しむことが必要かも。
それは、30女にはない40女ならではの安定感だし、その温かくて広~い懐に、年下の男子も引き寄せられるに違いない。キョンキョンが年下の男にモテモテな場面って容易に想像つくもの!(エッセイを読むとなおさらね)
ちなみに、小泉さんは、「酔っぱらうと自分のことを、“キョンちゃん”といまだに言ってしまうのが恥ずかしい(笑)」とも語っていました。オバちゃんからキョンちゃんまで……いろんな顔をもっている。作為的ではない、年輪があるからこその「振れ幅」も、魅力ですよね?
■本日の恋の栄養素
『小泉今日子の半径100m』
ひとりの女として再生していくキョンキョンの日常が素直に真摯にユーモアをもって描かれています。タレントエッセイとあなどることなかれ。かなり胸がキュンとします。
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