『鈍感力』とは?
国際結婚ライフにも取り入れてみたい『鈍感力』 |
ご存知、作家の渡辺淳一氏のエッセイ集のタイトルですが、小泉前首相が安倍内閣の支持率低下に関して「目先のことには鈍感になれ。『鈍感力』が大事だ」と発言したことから、売れ行きに一層拍車がかかったそうですよ。
本の内容は、「鈍感」というネガティブなイメージの言葉を肯定的に使い、“世の中の出来事や他人の言葉にいちいち敏感に反応するよりも、少々鈍感なくらいのほうが、たくましく現代を生き抜いていけるよ”ということを説いているものです。
“鈍感な人のほうが素晴らしい”ということではなく、“時と場合によっては、敢えて鈍感になってしまったほうが、逆にポジティブに力強く前に進んでいけるものだ”と、敏感な方たちへのメッセージになっているのです。
この「鈍感力」、国際結婚でも大いに必要になるんですよね。ああいう場面、こういう場面で「鈍感力」を発揮できていたら……と、いろいろ浮かんできてしまいました。
このシーンにはこんな「鈍感力」
「鈍感力」を発揮したほうがいい場面とは、たとえばこんな時です……。
■外国人パートナーとの結婚生活
文化の違いで衝突ばかり ← 「違い」=「衝突」=「分かり合えない」とマイナスに考えないで、この部分には特に「鈍感力」を使いましょう。「最初から“違う”のだからしょうがない。時間をかけて分かり合っていけばいい」くらいの気持ちで……。
自分が思っていることを相手に伝えられない ← 自分が考えていることをうまく言葉にできないと悩む方はけっこう多いのですが、日本は歴史的・文化的・教育的にそれをやってこなかったのだから、急にはムリ。「ただ今、練習中!」と思って、あとは鈍感になりましょう。
まずは1日1つ、考えを言語化することからやってみては?
これを言ったら相手が傷つくのではないか ← 気にし過ぎないことです。国際結婚では「話さなければ相手には何も伝わらない」のだから、お互い率直に言ったり聞いたりしなければならない運命なのです。言葉の選び方に気をつければ大丈夫。相手が傷ついた素振りを見せたり、「傷ついた」と言ってきたら、その時は心から謝りましょう。
パートナーに言われたことが気になる ← 相手の言うことをいちいち気にしない。敏感な人の悪い癖は、いつも無意識に相手の言葉や行動の裏読みをしようとしてしまうところです。だから実際の言葉以上のものを受け止め、重く感じてしまうことになるのです(私自身がそうなのでよく分かります)。そんなことをしていたら体がもたない!と開き直って、ちょうどいいくらいですよ、きっと。
こんな時にも「鈍感力」を発揮したい! それは、次ページへ