■どちらかが故郷を離れるのが宿命

私「そこが国際結婚のむずかしいところですよね。どちらかは必ず自分の国を離れなければならないわけだから」

「そうなんですよね。私が若い頃からアメリカに行って馴染んでいれば別ですけど、ずっと日本にいますしね。それで、子供がアメリカに行っちゃって、年をとってからもし私に痴呆などの症状が出てしまったりしたら、子供だって日本じゃ遠くて心配だからってアメリカに呼び寄せる可能性もあるでしょ。で、アメリカの老人ホームにって言われたら、かなり大変だと思うんですよ」

ここまで考えるのは取越し苦労と思われる方もいるかもしれませんが、国際結婚の当事者としては、こういうことは、普通の人が老後のことをあれこれ考えるのと同じように、普通に考えていることなのです。

「先のことを考えるといろいろ不安だけど、結婚しちゃったから、しょうがないですよねー(笑)。若い頃はそこまで考えないで結婚してるから。それに、結婚した時は、彼がずっと日本にいるっていうことで、けっこう安心していたんですよ」

淡々と話すY子さんは、ご主人に「約束が違うじゃない!」と詰め寄ることもなく、彼の心境の変化を“自然なこと、仕方ないこと”として、受け入れてあげているご様子。Y子さんが何でも引き受けてしまうというよりも、もっと広い大きな心で、家族の将来、夫婦の将来を見据えていらっしゃるような印象を受けました。

■違う環境で育った人と結婚したかった

自分の人生がこういう展開になるとは……、ただその片鱗はあったかもしれないと、Y子さん。

「私はあんまり“外国人と結婚したい!”とは思ってなくて、たまたま出会った人がアメリカ人だったんですね。アメリカ人と付き合うということすら想像もしていなかったのに、付き合い始めて結婚しちゃって……。ホントに意外な展開でした。でも、ここまで選択したのは自分だから、しょうがないなとは思いますけど。

ただ、小さい頃から、自分と同じような生い立ちというか、たとえば中学・高校の同級生と結婚するのは嫌だと思っていたんですよね。お互いにまったく幼い頃のことを知らない、違った環境で育った人と結婚したいと思っていました。なぜか分からないけど、昔からそういう気持ちがあって……。

私の中で、遠い、自分とはかけ離れたところで育った人と結婚したいという願望はあったので、そういう選択(国際結婚)をしたのかもしれません。ただ、それは、外国人ということではなく、日本人であってもよかったんですよ」

お子さんの成長にともなう家族の変化とは……>>>