写真:ベルギービールJapan |
「ランビックでオススメなのが、ベルビュー・クリークです。」
ランビックとは、空気中に浮遊している野生酵母の働きで自然発酵させる、ベルギーの伝統的なビール。独特の香りと強い酸味が特徴です。
「ランビックには、大衆市場向けのランビックと本格的なランビックがあると思っています。ベルビュー・クリークは明らかに大衆市場向け。色合いは濃いルビー色で美しく、プラムやチェリーのようなフレッシュな香りがあり、フルーツの甘味もあって、とても飲みやすいランビックです。ランビック初心者の方は、これから入るといいと思いますよ。」
強い酸味が特徴のランビック。ガイドが初めて飲んだランビックは酸味があまりに強烈だったため、しばらくランビックを敬遠していた時期がありました。そんな話をしたところ、「本来、ランビックは酸味がかなり強いものなんですよね。ランビック初心者に本格的なランビックを飲ませたら、それだけでランビックはダメってなってしまうでしょうね。でも、ランビックの酸味って、飲んでいくうちに病みつきになってしまうんですけどね。」
「あと、小さい醸造所だと、ボトルによって個体差もありますね。美味しいものは本当に美味しいので、ボトル差について知っていくと、これまた、どんどんはまっていくんですよ。ベルビュー・クリークは大きい醸造所で造られているので、ボトル差について心配する必要はありませんけれど。」
◆ ビーケン(Bieken)
写真:ベルギービールJapan |
「ラベルにミツバチの体をした女性が描かれているように、蜂蜜を使ったビールです。」
「蜂蜜や花のような華やかな香りで、やわらかい甘みが主体ですが、パイナップルのようなフルーティーなフレーバーの中にスパイシーさも感じられ、ほのかな苦味が余韻として残ります。サラダや、フルーツ系のデザートとも良く合いますよ。」
「アルコール度数が8.5%とかなり高めなのですが、コクがあり、甘味と苦味のバランスがとてもよいので、アルコール度数を感じさせないのです。アルコール度数が高めでも飲みやすいというのは、バランスのよさでしょうね。」
次ページでは、究極のベルギービールとも言える、修道院で高度な知識と技術を持つ修道層たちによって造られたトラピスト・ビールから三輪さんオススメの1本と、農家で農民たちが自分たちのために造っていたというセゾンビールから三輪さんオススメの1本が登場します!