おだやかな気候の東海地方に、居心地のいい蕎麦屋



東海地方というのは、私の中では、とても気持よく暮らせる地域であるという認識がある。黒潮にのる温暖な気候が、まろやかな人間を作っているからだろうか、とてもハッピーな人たちが多いような気がしている。

浜松は、東京から、速達する新幹線で90分。決して遠くないのだが、適度な隔絶感があって、そう、ちょっと遠めの町を散歩するためにぶらりと訪れた、みたいな気分に浸れるところがいい。


▲最近ひかり号の停車駅のパターンが多様化して、浜松・静岡は特に行きやすくなった

普段築地にはりついて仕事をしていると、90分くらいの移動は、ちょっとした仕事をとりまとめるのにほどよい時間を提供してくれて有難い。PCを膝の上で叩いて、たまった原稿を仕上げたり、しばしうたた寝したり、メールをモバイル用のmodem経由で送受信したりしていると、あっという間に目的地に達する。


▲浜松は、平和産業の町だ。そんな優しさも、この町が好きな理由のひとつ


▲浜松駅の地下道からひょっこりと地上に出ると、美しい夕景の歓迎を受けた


▲新品の建物では醸し出せない、味わい豊かな居心地のよさを直感

薄暮を散歩して、ふと歩を留まらせる佇まいがある。真新しい造形美などではなくて、人間的な営みを感じてしまうなにかセンティミエントな感傷。人間って、夕方になるとそういった風景にくらっときてしまうようにできている。

その瞬間、水では癒しきれない乾きを覚え、私の場合は軽い酩酊の向こう側にある旨い蕎麦を夢想する。

もうたまらん、この店に、突撃だ。

もっと読む:それでは、NARUの店内に入ってみましょう