フランコ・ジャポネーゼ

“フランコ・ジャポネーゼ”で、よりおいしく
“フランコ・ジャポネーゼ”で、よりおいしく
正確な店名は「キュイジーヌ・フランコ・ジャポネーゼ・マツシマ」。松島シェフが修行した「瀬田亭」の流れをくみ、日本の調味料を使いながらも、しっかりとした芯のあるフランス料理を提供しています。

コース料理は3,675円・5,775円・7,350円・10,500円。一番人気はアミューズ+前菜+魚+肉シャーベット+デザート+食後の飲み物という5,775円のBコース。今回はこのコースをいただきました。

アミューズのタルトフランべはスターターにふさわしく、優しい味わい。
アミューズのタルトフランべはスターターにふさわしく、優しい味わい。
まず、アミューズはタルト・フランベ。フランス・アルザス地方の伝統料理です。薄めのサクッとした生地に、ベーコンと玉ねぎ、そして地元・神戸の弓削牧場で作られたフロマージュ(チーズ)を乗せたピザのような付き出しです。スターターらしく、塩味を薄めにした優しい味わいには、やはりアルザスのワインを合わせたいところです。

続く前菜にはフォアグラテリーヌ 青トマトとしょうがのジャムとブリオッシュ添え。実はこちらにはこれが食べたくて伺ったんです。今年の夏、南仏・ボニューの二ツ星レストランで食べたフォアグラのテリーヌが忘れられず、日本で何店も同じメニューをいただいたのですが、なかなか満足できるものに出会えず…。おそらく、その原因は流通が発達し、せっかくいいフォアグラが手に入るようになったのに、たくさんの調味料などを使ってせっかくの良素材を殺してしまうからではないでしょうか。

南仏の二ツ星レストランを思い出させてくれた、フォアグラのテリーヌ
南仏の二ツ星レストランを思い出させてくれた、フォアグラのテリーヌ
しかし、ここはやってくれました! 塩・コショウとコニャックというシンプルな材料で仕上げられたテリーヌは、久々にフランスを思い出させてくれるフォアグラならではの濃厚さ、なめらかさを凝縮した一品。濃厚なのに下品さのない味が、本場を思い出させてくれます。

そして、添えられたジャムも素晴らしいの一言につきます。使われている青トマトは、シェフの奥様の実家・信州産で、農家の方が自分たちのために作っているもの。フランスで食べたフォアグラにも添えられていたこのジャムは、とても酸味が強く、濃厚なフォアグラをさっぱりと食べさせてくれるのです。さらに、そこに「フランコ・ジャポネーゼ」らしくショウガを加え、揮発する香りで、よりアクセントをつけています。僕はこの一品に、このお店らしさを見出しました。それは「フランスの郷土料理に、わずかな日本らしさを加えたおいしさ」。

次ページではチャレンジ精神あふれるメイン料理をご紹介。