大阪グルメ/大阪のイタリアン

イル・チプレッソ(大阪・南森町)

06年11月にリニューアルオープン。イタリアンの魅力はカジュアルにおいしいものを食べさせてくれること。それを改めて教えてくれるお店。同業者からの評価も高く、予約の取れにくい人気イタリアンです。

執筆者:渡部 功平

予約の取れないイタリアンがリニューアル

大阪イタリアンの「うまいもん屋」 ― ひとことで言うなら、「イル・チプレッソ」はそんなお店です。気楽においしいものを食べようというときに行きたい1軒。大阪のイタリアンでもトップクラスに予約の取れないお店で、僕もこれまで何度も予約入れようとして失敗しているほどの人気ぶりです。

テーブル席のみになった店内は明るく、カジュアル
テーブル席のみになった店内は明るく、カジュアル
2001年のオープンから5年を経て、2006年11月1日にリニューアル。改装直後の訪問となりました。以前のカウンターはなくなり、テーブル席のみに。白と黄色で彩られた明るい店内はとてもカジュアルで、カフェのような空間。厨房が独立したことでより料理に集中できるようになったと思われる料理の味は、僕の中でもイタリアンのベスト3に間違いなく入るお店です。

料理はアラカルトのみ。黒板に書かれたその日のメニューからチョイスします。この日は“人参のパンナコッタ仕立て”などの、ちょっとしたお惣菜が300円均一で4種類。前菜7種類が各1,300円、パスタが種類(乾麺・手打ちなど)によって1,000~1,500円、メインが2,600~3,600円、ドルチェが300円。単価を抑え目にしてあるので、自分で好きなものを組み合わせるプリフィクスコースのような食べ方をしてもリーズナブルで嬉しいですね。女性お二人なら、お惣菜1+前菜2+パスタ1+メイン1+ドルチェ2くらいでおなかいっぱいでしょう。

自家製パンは2種類。パン自体はもちろん、オリーブオイルも素晴らしい風味
自家製パンは2種類。パン自体はもちろん、オリーブオイルも素晴らしい風味
最初に出てきたのはパン。2種類の自家製パンで、ひとつは麦の香りが香ばしい丸パン。もうひとつはイタリアンらしく水分少なめの、四角いパン。これにARDOINO社のオリーブオイル(写真奥)をつけていただきます。このオリーブオイルも状態が良く、フルーティーでオリーブ本来の苦味・風味があります。先日のメルマガでも書きましたが、「パンがおいしいお店は料理もおいしい」という僕の中での法則があります。このパンは、後の料理に期待を持たせるに十分なおいしさを持つパンです。

次のページでは、彩りも鮮やかな、キレのある料理をご紹介します。
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