オープンキッチンの中で腕をふるうのは、イタリア料理店出身のシェフ高橋浩章さん。驚いたことに、holyでは卵アレルギーの人が食べてもアレルギーを起こしにくいことで知られる、無投薬飼料で育てた鶏の健康卵が使われています。オーガニックにこだわる飲食店で用いられるこの卵が、あえてオーガニックを標榜しないカフェでも普通の顔をして使われているとは、なんとも嬉しい心意気ですね。
その健康卵をたっぷり使った人気料理がオムライス(1050円)。自家製デミグラスソースとともに供されますが、このデミグラスソースはオープンしてから3年間、少しずつ継ぎ足しながら使ってきたため、まるで老舗のうなぎ屋のたれのように時間とともに複雑に味の深みを増しています。
もうひとつの人気メニューはニョッキのゴルゴンゾーラクリーム(1350円・写真上左)。ふんわり、もっちりした食感のニョッキと、ゴルゴンゾーラチーズの相性は最高!
写真上右はこの日のスペシャルメニュー、岩中豚のスペアリブとキャベツのトロトロ煮込み(1200円)。柔らかで旨みたっぷりのジューシーな岩中豚を、キャベツの甘みがさらに引き立てて、これからの季節にふさわしい一皿でした。
こちらは前菜として注文した2品。赤ワインによく合うおいしさのポークとレバーの田舎風パテ(600円・写真左上)は、「パテ系のおいしさがよくわからない」という友人にも教えてあげたい、パテの魅力がストレートに感じられる一皿。
野菜の季節野菜のグリル(800円・写真上右)は、お肉料理を注文するときに欠かせない名脇役です。
やみつきキャミレット
初めていただいたスイーツがキャミレット(500円・写真上左)。残りもののパンで作るパンプディングのようなものと聞いたのですが、通常のパンプディングよりずっと卵液の量が多く、「昔ながらの固めのプリン」と言ったほうが近い食感。ほろ苦さ混じりの甘みの加減が絶妙で、不思議にとりこになってしまいました。
高橋シェフが「自分が今までに食べたティラミスの中で最もおいしいと思ったレシピで作りました」というティラミス(550円・写真上右)もおすすめです。マスカルポーネの風味をみずみずしく、すっきり爽やかに仕上げ、こちらもまた絶妙な甘みのさじ加減!