『チョコレート戦争』のエクレアを夢みて

「子どもの頃、『チョコレート戦争』の本が大好きで、物語に登場するエクレアに憧れて夢をふくらませていました。CAFE A DEUXの人気メニューもエクレアです。ちょっと嬉しくなれるように、サイズは大きめ。ビターチョコレートを使い、大きくてもさらっと食べられる大人向けの味に仕上げています。上品にナイフで切って食べるのではなく、ほおばって召し上がっていただきたいですね」

笑顔でそう話してくれたのはオーナーの斎藤有里さん。エクレアは毎朝10個ずつお店のキッチンで焼き上げます。

「お店にはご年配のお客さまもよくいらっしゃるのですが、70代くらいの方々はエクレアに想い出をお持ちの方が多いんですよ。きっと若い頃は、エクレアがおしゃれなお菓子だったのでしょうね」

手作りスイーツが自慢のCAFE A DEUXがオープンしたのは2005年11月。クッションの並ぶ大きな明るい窓からは、向かいの木立ちの緑と青空がよく見えています。お店は東急田園都市線・用賀駅すぐ近くの住宅街の一角にあり、バレエのレッスンスタジオに隣接。斎藤さんはなんとクラシックバレエの先生でもあり、現在もときどきスタジオで生徒さんたちを教えているのです。
体力的に大変ではないでしょうかと尋ねると、気持ちが切り換えられるので楽しいとのこと。泡立て器やゴムべらを自在にあやつる斎藤さんの小さな手はいかにも美しく、優雅に踊る姿を思い浮かべることができました。