有楽町イトシアの落ち着いた休憩空間
銀座の古き良き時代、大正ロマンの世界をコンセプトに、長年にわたって銀座7丁目で愛されてきた花椿通りの椿屋珈琲店(つばきやコーヒーてん)。店名はこの「花椿通り」に由来しています。
壁に飾られた東郷青児の絵画やアンティークの振り子時計がクラシックで高級感あふれる空気を醸し出す本店は、重厚感を必要とするドラマのロケ舞台としても使われてきました。
TBSが2007年1月から放映し話題を呼んだ『華麗なる一族』では、万俵鉄平(木村拓哉)・銀平(山本耕史)兄弟が最後の会話を交わす喫茶店として椿屋珈琲店の2階が登場していましたね。(それにしてもこの一族の苗字は、字面を見ても声に出して発音しても強烈な語感です)
近年、椿屋珈琲店は日比谷、新宿、六本木、池袋などにも作られ、それぞれの街に談笑と読書のための場所を提供しています。そして2007年10月、有楽町ITOCiA(イトシア)プラザの2階にも「椿屋珈琲店 有楽町茶寮(ゆうらくちょうさりょう)」が誕生しました。
内覧会の折に有楽町イトシア内のすべてのカフェを訪れてみたのですが、それぞれに個性豊かなカフェ群の中で、椿屋珈琲店が最も雑踏から遮断された、静謐な空気の漂う大人のための休憩場所に仕上げられているのを感じました。
ゆるやかなドーム型を描く木目の天井、ほのかな光を投げかけるシャンデリア、色ガラスの嵌めこまれた欄間、窓辺のくつろげるソファ、ロイヤルコペンハーゲンの食器など、ゆったりした空間の中に“椿屋珈琲店の世界”が存分に展開されています。全76席のうち、58席が禁煙席。