お菓子作りの道に進んだ、いくつかのきっかけ
CafeCafeのオーナーは堀利弘さん・美佳さん夫妻。コンピュータ会社に勤務していた美佳さんは、自宅のオーブンが壊れて買い替えるまで、お菓子作りをしたことがなかったそうです。届けられた新しいオープンで、ためしにお菓子を作ってみたら…
「世の中に、こんなに楽しいことがあったのか!と思いました(笑)」
それをきっかけにお菓子づくりに熱中していった美佳さん。「興味を持ったことは追究したくなるたち」との言葉通り、週にコンピュータの仕事を3日、ケーキ店でアルバイトの仕事を2日という生活に入り、いずれは製菓専門学校に通って自分のケーキショップを持ちたいという夢を描くことになりました。
夢の実現に向かって踏み出すきっかけとなったのは、父親の急逝。自分の好きなことをして生きたほうがいいと感じた美佳さんは製菓専門学校で1年間学び、ケーキショップで働き始めます。
「4~5人でケーキを作る小さなお店なのですが、それでも分業制で、日々の仕事に追われていますから、お菓子をまるごと自分で作る喜びを味わうことはできなかったのです。朝の開店時にはショーケースの中にケーキがずらりと並んでいなければなりません。ほんのりあたたかな作りたてのケーキも、時間がたつとショーケースの中でひんやり湿ってきてしまう。できたてのお菓子はあんなにおいしいのにな、といつも残念に思っていました」
自分にはケーキショップよりもカフェのほうが合っている、と悟った美佳さんは、ご主人の利弘さんの協力を得て、スイーツはもちろん、食事もお茶も作りたてのおいしさを提供できるカフェをオープン。
「カフェでは、効率の悪いことをたくさんしています。お客さまのご注文を受けてから仕上げるものも多いのですが、手間がかかっても、お客さまに喜んでいただけるのが嬉しいのです」