さて、今回の基本メニューは3種類。黒武骨・白武骨・赤武骨である。ベースのスープは3種類とも同じだが、加える油の種類で大きく変化を付けている。具は3種類ともほぼ共通(微妙に違う)で目立つのは、どでかいチャーシューである。これまた前代未聞のチャーシューだ。角煮のようでもあるが紛れもなくチャーシューである。パーツによって、脂身が多かったりするので、ちょっとつらいこともある。麺も共通で18番の中太麺。もぐもぐする感じの麺を狙ったという。夏になったら、つけ麺が楽しみな麺である。
黒武骨は、その名の通り、見事に黒い。イカスミ油と熊本系でよく使われるマー油のようなものを組み合わせたもので店では「スミ油」と呼んでいる。イカスミほど、臭みもなく、それでいてインパクトがあるのでこのメニューが一番受けそうな気がする。
白武骨は、店では「あっさり」と呼んでいるが決してあっさりではない。ましてや白くもない(笑)。色で言うなら「茶色」だ。油に山椒などを加えてあり、ややスパイシーな感じ。ちょっと個性が弱いかな、と思うが、他二つが派手なので(笑)、こういうのを好む人も出てくることだろう。
赤武骨は、想像できるように「辛味」を付けたものである。ところが試食当時は随分と辛い時があったのだが、開店前日の試食では、辛味と旨味がうまく融合して、面白い出来に仕上がっていた。人によっては「イタリアンテイスト」などという感想もあった。
味としては、それぞれ真似ではなく、個性があり、しかもそれでいておいしい。話題性も豊富なのでマスコミも取り上げやすいだろうし、そうなると行列の方程式通りに行ってしまいそうだ。問題は、上野の客層をどこまで捕むことができるか。博多の人気店「一蘭」や池袋の行列店「光麺」、あるいは京都の人気店の流れを汲む「ますたに」や最近の人気店「いなせなや」などもあり、上野も一気に激戦区の仲間入りとなるのだろう。
【DATA】店名:麺屋武蔵 武骨 最寄駅: 上野、御徒町 住所: 東京都台東区上野6-7-3 TEL: 03-3834-6528 営業時間: 11:30-21:00頃スープ切れ終了 休日: 当面無休(2003年年末、2004年年始も営業) メニュー: 白武骨700、黒武骨700、赤武骨700
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