いよいよそのラーメンを食べるときが来た。まずはスープを飲んでみる。う~む。思わず声が出る。もう一口。ため息も出る。うまい、という三文字では余りにも言葉が足りなさすぎる。様々な旨味が絶妙なバランスで絡み合い、ふくよかな味わいを堪能させてくれる。感動に浸っている場合ではない。麺が伸びてしまう。麺は細めでしなやか。ちょっと柔らかいと思ったがスープの吸い付き、持ち上げが良く、組み合わせの妙なのだろう。当たり前だが風味も良い。私のボキャブラリーでは解説することすらおこがましい。チャーシュー・メンマ、共にいうことなし。というよりも言葉が見つからない。当然のことだが、完食。私は時折、ラーメンにB級の旨さを求めることがある。しかし、こういう次元の違うラーメンもラーメンとして存在するという現実を目の当たりにした。いや、食べてしまった。せっかく、ラーメンの聖地・ラ博に来たのだから、もう一杯食べていこうと思っていたのだが、それを許さない味だったのだ。これは、ラーメンの普及活動をするラ博にとっては諸刃の剣になりかねない。次にラーメンを食べたくなくなるのだから。まさに「禁断のラーメン」なのである。
【DATA】店名:支那そばや(新横浜ラーメン博物館内) 住所:神奈川県横浜市港北区新横浜2-14-21 TEL:045-471-0503 営業時間:11:00-22:05 休日:無休 メニュー:石臼挽き麺1200 絹腰和伊麺醤油850