女同士のおしゃべりもスローになるブレンドハーブティー。
「サントリナ」のランチは、特にメニューはなく、「焼いた鶏肉で大丈夫?」みたいな感じで出てきます。
この日は、「鶏肉のローズマリーとタイム焼き ピンクペッパー添え」。待っている間に、バジルと玉葱のミニサラダとカップスープが付きました。食後は、もちろん摘み立てのフレッシュハーブティー。ブレンドは、アップル、ペパー、スペア、パイナップルの4種のミントに、バーベナ、ラベンダー、レモングラスと合計7種類。
リフレッシュとリラックスの作用を併せ持つ香りに、うっとりまどろむ午後は、女同士のおしゃべりさえ、いつになくスロー。と言うのも、このレストラン自体、ガラスを並べただけの温室のような造りなので、陽射しが入るとポッカポカ。それだけでもつい眠くなってしまうのです。
ハーブはこれからの時期、ビニールで覆われますが、オンシーズンは、タイムやマジョラムのソフトクリームやクッキーを作ることもあるそうで、楽しみはやはりハーブ最盛期の夏にありと言えそうです。
タイムから浮かび上がる記憶の断片。
オレガノ畑が続く風景。 |
頃合を見て、少なくなったハーブティーのポットに、お湯を注ぎ足しに来てくれた落合さんに、「ハーブというものに出会った、最初のきっかけは何だったのですか?」と、栽培以前のことを聞いてみたところ、それは外人のルームメイトが持っていたポプリ。
でも、その頃の落合さんはポプリを知らず、そのルームメイトがたまに匂いをかいでいるのを見て、今となっては笑い話ですが、最初は薬をやっているのかと不安に思ったそう。
でも、それがそういうたぐいのものではないとわかり、ルームメイトが置いて帰ったその香りをかいだ時、すごく魅了されたのを今でもよく覚えているそう。でも、それが何の香りなのか、植物名がわからず、デパートでスパイスを色々かいでみたそうですが、どれも違う。
そんな時、出会ったのが、入浴剤の香り。「これだ!」と思って成分を見ると、その正体はタイム。「香りの記憶って、こんなにも残るものなのだなー」と、落合さんは改めて感じたのだそう。
「だからこそ、ルームメイトは自国から持って来た香りをよくかいでいたのでは。ホームシックを癒していたのではないかと思います」。タイムの香りから、そんなルームメイトの姿が、今も思い出されるようです。
右に富士山、左に駿河湾。
フランス人にとても人気と言われる、甘いレモンの香りのレモンバーベナ (ベルベーヌ)。 |
この日は、少し曇り空で、せっかくの遠望が半分くらいしか見えなかったのですが、天気がいい日なら、右に富士山、左に駿河湾もはっきり見えるのだそう。
ハーブ畑は見学施設ではないので、訪れるのはほとんどレストラン関係者のみですが、「サントリナ」は一般開放しており、ドライブの途中でも気軽に立ち寄れるレストラン&ショップ。オンシーズンのみの予約になりますが、ガーデンバーベキューも可能です。また、遠方の方にも便利なハーブ苗のオンラインショップも開設。
キレやすい子供が増えたと言われる昨今。今後は、カルシウム豊富なハイビスカスの研究や栽培にも力を入れていくとのことでした。
「落合ハーブ園」のフレッシュハーブティーがいただける
都内のフレンチレストラン
l’Odorante(ロドラント)
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「落合ハーブ園」のまわりの景色。 |
■落合ハーブ園
所在地:静岡県三島市谷田台崎2297-348
TEL:055-976-6061
営業時間
ランチ:11:30~
季節によりガーデンバーベキューも開催しているため、営業時間、定休日などの詳細は、行く前に電話で要確認
JR東海道本線函南駅より車で約20分
地図情報
「落合ハーブ園」の畑で少しだけ栽培していたオリーブ。 |
■近辺のおいしいスイーツ
田子の月 三島店
■近辺で利用できるカフェ
クレマチスの丘
■近辺のお楽しみ
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