開店17年の今も、毎晩2回転満席の人気店

イル・ボッカローネ
店内を囲むように配置されたスパイシーな赤とうがらし型ライト。
開店17年。なのになぜか今まで、行く機会がありませんでした。お店を選ぶ時って、つい新OPENに目がいっちゃうものですよね。で、今回めでたくその機会があり、初トライした感想は。

「もっと早く行っておくべきだった」でした。それは帰り道、本気でこの17年出遅れたことを後悔するくらい。いいお店に行くと、次の日くらいまでかなり余韻が残っているものですが、このお店に関してはオーバーではなく1週間くらい続いていました。

イル・ボッカローネ
まるでイタリアの下町にいるみたいな陽気なレストラン。
では、何がそんなにいいのかと言うと、つき合い始めのカップルのようで申し訳ないですが、すべてがいい! 料理、雰囲気、サービス、値段、どれを取っても活気に溢れているのです。

いいモノといいモノが反応して上昇気流が生まれる、そんないい”気”がここには循環していました。なので、席に座るやいなやおのずと気分は盛り上がり、訪れた時以上の気持ちで帰れること受け合いなのです。

通常、天気予報の世界では上昇気流が発生すると天候が崩れやすくなると言われますが、ここではそんな心配は無用。その証拠に連日、席はほとんど2回転満席。今回の予約も3回目の電話でやっと取れました。

リピーターの心と胃袋をがっちりつかんで離さない、この辺りが長年の人気の秘訣なのだと思います。

力作のパスタは、つい次の一口を急いでしまうおいしさ

イル・ボッカローネ
注文の時、スタッフが見せに来てくれる多彩な手打ち麺。
そんな多くの人の支持を得るここの料理は、アラカルトオンリーのイタリアン。パスタには特に力を入れている感があり、注文の時、一皿に盛った多彩な手打ち麺を見せにきてくれます。

それをメニューと付け合わせ、どんな料理になるか説明してくれるので、イメージがわきやすく、チョイスの楽しみも広がります。結局どれもおいしそうで、リゾットを含めパスタ類だけで3品もオーダーしてしまいました。

イル・ボッカローネ
うさぎ肉を指輪型のパスタに詰めたトルティローニ。
まずは、ウズラとポルチーニのパッパルデッレ。

パッパルデッレとは、フェットチーネの2倍ある幅の広い平打ち麺のこと。でもその分、厚みが薄く、全面にポルチーニの味と香りが染み込み、味覚と嗅覚を大いにくすぐる一品でした。

そして指輪型のパスタ、うさぎのトルティローニ。

これは、さっぱりしたうさぎ肉をラビオリの様にパスタに詰めたもの。生のローズマリーが散らしてあるお陰で、淡白なうさぎ肉がキュッとしまった印象になり、噛みしめるほどに味わいが深くなる気がしました。

イル・ボッカローネ
チーズの樽の内壁をこそげ落としながら作る、シンプルイズベストなリゾット。
リゾットは、ハーフサイズで10kgもあるパルミジャーノの塊の中で、チーズをこそげ落としながら作るパフォーマンスの楽しいもの。贅沢にチーズを使うので、樽のような塊もたった2週間でなくなってしまうそう。
人気の程が伺えますよね。

本当にどれもこれも、次の一口を急いでしまうおいしさ。お陰で私達の食事は、いつしか早食い競争と化していました。

次ページでは、マデラ酒と並んでソースとしての使用はお馴染み。マルサラの風味豊かなメインをご紹介します!