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こどもの日に一緒に遊びたいゲーム 中編(3ページ目)

女流棋士の北尾まどかさんが考案した「どうぶつしょうぎ」 見た目のかわいさやシンプルなルールとは裏腹に、スリリングな攻防を味わえ、そのスピード感は本将棋以上。その魅力に迫ります。

執筆者:双六屋 カゲゾウ


小さな子供にも将棋を理解してもらうための様々な工夫

どうぶつしょうぎには、子供にもすんなりと将棋が理解できるように随所に仕掛けがあります。

ゲームタイトルからもわかるとおり、駒はすべて動物になっています。

どうぶつしょうぎ
ひよこはちゃんとにわとりに! ポッチの数を見れば、その大出世ぶりがよくわかる。


王将⇒ライオン
歩⇒ひよこ
飛車⇒キリン
角行⇒ゾウ

ただし、どの動物も移動は1マスまです。

歩であるひよこはちゃんと”成り”ます! ええ、にわとりへと成長し、金と同じ動きをします。

駒の周辺にはポッチが描かれており、これによって駒の移動能力が一目瞭然。

本将棋では「駒の漢字を憶える」「駒の動きを憶える」という小さな子供にとっては難しいステップが2つもありますが、どうぶつしょうぎではこれをすっとばせます。

置き換えが秀逸

一見何気ないようですが、将棋を動物界に置き換えることこの設定はかなり秀逸です。駒の取る取られるが、捕食するされるとなり、これは子供にもわかりやすい。

そもそも将棋以前に、自然界の熾烈な弱肉強食までを教えている。そして、捕食された駒は、新たな動物としてまた蘇えるということで、輪廻転生にまで踏み込んでいるのです! と、まあ、これは冗談ですが、子供がどうぶつしょうぎワールドに入り込みやすいのは事実です。

本将棋にはないルール

どうぶつしょうぎ
本将棋にはない「トライルール」でゲームがさらに劇的に。
北尾さん本人がインタビューで語られているように「極限まで盤は小さく、駒は少なく」という点に苦労されたようです。

その目論見は大成功しており、ゲームとしてのおもしろさを残しつつ、ミニマムまでダウンサイジングした場合、将棋としてはこの3×4のサイズが究極かと思われます。

もちろん、このサイズゆえに、本将棋とは異なるルールも採用されています。例えばニ歩(正確にはニひよこか?)があったり、打ち歩(ひよこ)詰めもOK! 

また"トライルール"といって、相手のライオンを捕食しなくても、敵方最後列に、自分のライオンが達すれば勝利できるというものもあります。

これらのルールによって、狭い戦場の熱量は確実に増しています。

後編はどうぶつしょうぎ作者のインタビューです!⇒
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