コマが宙に浮く! 未知の浮遊感覚『ポラリティ』
「ポラリティ」とは極性の意味。このゲームでは磁力の極性が使われているのだが・・・ |
ゲーム名:ポラリティ
原題:Polarity
プレイ人数:2人
プレイ時間:20分位
画像を見ただけで「なんだこりゃ!」というインパクトのあるゲームでは過去にも『森の影』や『カブラモ』など紹介しましたが、ポラリティも見た目からスゴイ系のゲーム。しかも実際に遊んでみるとさらにオドロキに満ちたゲームでした。
磁石の反発が生みたす不思議な感覚
はじめてディスクの立てかけに成功したときはちょっと感動・・・ |
そしてディスクの配置の仕方が、圧倒的にユニークなプレイ感をこのゲームに与えています。
ディスクを配置するときは、プレイスペース上のすでに平らに置かれている自分の色のディスクに「斜めに立てかける」ように「配置」するのです。ディスクには強力な磁石がコンポジットされているために、磁力の反発と重力が吊り合った場所に上手に配置してそっと手を離すと、ディスクが傾いたまま静止します。その様子は・・・
指先に伝わってくる磁力と重力のわずかな感触を頼りに、不可視の「吊り合う場所」を探りだしていく作業は、えもいわれぬ緊張感と手応えがあります。
磁力を使ったゲームというのは他にもいろいろありますが、そのほとんどが「磁力で引き付ける」ことを利用したゲーム。磁力の反発をこのように利用したものというのは今まで見たことも聞いたこともありません。
中盤の不安定な局面がたまらない
まるで動画の1シーンを一時停止したかのような不思議な光景が出現する。 |
それはあたかも大量のディスクを中空からばら撒いて、それらが床にぶつかり跳ね上がった瞬間に時間を止めてしまったかのようです。そしてこのタイミングこそこのゲームの最大の山場でもあります。
すでにたくさんのディクスが立てかけられているため、新たなディスクを配置するフリースペースがほとんどありません。そのため配置の際のほんの一瞬のミスや、バランスの欠如によって、すでに配置されていたディスクと磁力が干渉しあって「バチバチバチ」と大量のディスクが引き寄せ合い、あっという間にディスクの塊ができてしまいます。
もちろんこれは配置の失敗。手番プレイヤーにはペナルティが課され、ゲームは不利な状況に追い込まれます。このカタストロフィを無事に切り抜けたい(あるいは相手に押し付けたい)がためにこのゲームをするといっても過言ではありません。
ポラリティはガイドが接してきたボードゲームの中でも、奇抜さにおいて群を抜いています。このゲームを最初に着想したデザイナーって、ほんとすごい!
本日の驚きに満ちたボードゲームの関連・参考サイト
PolarityGame.com ポラリティの公式サイト(英語)仰天!ロウソクを使う幻想的なボードゲーム 『森の影』には飛んでもない秘密が
親密な相手にしか渡せないエロなチョコレート!裸の相手にチョコを塗りたくれ!
脳ミソを吹き飛ばすゲーム ロシアンルーレットが体験できるブラックなゲーム