スペックよりも大切なこと

ニンテンドー3DSの図
ニンテンドーDSの後継機、ニンテンドー3DS。上画面で3D映像を表示することができます。
タイタニックのジェームズ・キャメロン監督による超大作、アバターが3D映画として大ヒットしたことがきっかけになり、今、そこここで3D映像に関する話題が増えてきているようです。ゲーム業界でも、ソニーがPlayStation3(以下PS3)で、任天堂がニンテンドー3DS(以下3DS)で3Dゲームを打ち出し、にわかに3Dの話題が活気づいてきたように感じます。でも、この2つを一緒くたにして、これからはみんな3Dゲームに、なんていうのはちょっと早計かもしれません。

何故なら、両者は同じ3Dゲーム体験を提供しようとしていても、大きな違いがあるからです。といってもそれは、3D映像がどれほど飛び出すかだとか、そういう話ではありません。当然そういう違いもあるんですけれど、商品が売れる過程においては、決定的な差にならないでしょう。

もっと重要な違いは、3Dゲームという商品をどのように世の中に送り出そうとしているのか、そのアプローチの方法です。具体的なポイントを挙げながらお話していきたいと思います。

テレビの3Dとゲーム機の3D

3DSとブラビアの図
テレビに接続して使う据え置きゲーム機と単体で液晶を搭載している携帯ゲーム機の違いが、マーケティングに大きな影響を与えます。
まず1番に重要なのは、単純に売るモノのが違うということです。よく考えれば当然のことですが、3Dの見え方の差よりもこの違いの方が遥かに大きいはずです。

任天堂が3Dのゲームを普及させるために売るものは携帯ゲーム機ですが、ソニーはテレビを売ります。3D対応のブラビアですね。正確にはPS3とテレビということになりますが、既にPS3は500万台普及していますから、図式的には、PS3を持っている人がテレビを買い換えれば3D対応ゲームが遊べると、こういうことになるんじゃないかと思います。

当然価格帯が全く違います。3DSの価格は発表になっていません、2万円なのか、3万円なのか分かりませんが、常識的に考えて10万円ということはないでしょう。しかし、3D対応ブラビアは10万円じゃ買えません。今のところ安くても20万円前後はします。

価格帯が全く違うので、売り方もターゲットも変わります。3DSは、子どもが欲しがっているから誕生日のプレゼントに、ということはあってもブラビアはそうはいきません。どちらかというと、大人をターゲットにして、ボーナスなんかのテレビ買い替えのタイミングを狙って勧めるというのが普通でしょう。

売る商品も、価格帯も、ターゲットも違う、ということがまず1つ目の大きな差です。もう1つユーザーの利用場面を決定的に分ける大きな違いは、メガネか、裸眼か、ということです。