19,800円の360と29,800円の360と39,800円の360
それぞれ1万円ずつ違う3つのXbox360。こだわるユーザーには優しいですが、一方でとても買いにくく、そして売りにくくしているともいえます |
さて、何故3種類あるのか、色々な理由が考えられますが、ひとつには日本の市場ではなく、北米の市場のマーケティングをしているから3種類あると言えます。値段と仕様に細かく差をつけて、もっとも合うものをユーザー自身に選んでもらおうというスタイルは、完全にコアユーザーをターゲットした売り方です。そしてそれは、自分で仕様を吟味できるほどのコアユーザーがある程度のボリュームで存在する北米をメインに考えた売り方でしょう。日本でたくさん売ろうと考えるなら、商品の分かりやすさはこれ以上なく重要なポイントです。
マイクロソフト(以下MS)のお膝元である北米を中心に考えるのは当然ですが、日本で売る時は日本の市場に対してローカライズしなければやっぱり売るのは難しいですよね。ニッチな市場を構成する中で、ハードのモデルが3種類あるということは、小売にとっても扱いにくい商品になってしまいます。この3つの値段は、MSの日本市場への姿勢が現れた値段と言えるかもしれません。
14,800円のファミコンと15,000円のディスクシステム
ディスクシステムよりももっと憧れたのはファミコンとディスクシステムの2つが一体化したツインファミコン。価格はなんと32,000円。べ、別々に買った方が安いじゃないですか!? |
というわけで、ディスクシステムの値段についてです。しかしこのディスクシステム、大人になった今冷静に考えてもベラボウに高いんです。というのも、ファミコン本体が14,800円。ディスクシステムはその周辺機器という位置づけであるのに、ファミコンよりも高い15,000円もするのです。今だったら16,800円のニンテンドーDSLiteに17,000円の周辺機器をつけて高性能化する、みたいな話ですよ。ちょっとありえないと思いませんか?
しかし当時はそれが通ったんですね。ディスクシステムはなんと400万台以上も販売されています。ちなみにWiiの周辺機器、バランスWiiボードはWiiFitの爆発的ヒットで今も普及拡大していますが、それでも約250万台というところ。バランスWiiボードはWiiFitとセットで8800円ですから、15,000円の周辺機器を400万台売り切るというのが、どれほど凄いか分かりますね。
最後はゲームの適正価格についてのお話をしてみたいと思います。