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結局PSPをどうするのか

新型が登場して以来、本体売り上げ絶好調のPSP。キラータイトルモンハンP2Gもブレイクし、勢いに乗っています。しかし、だからこそ、PSPに重要な時期が訪れているかもしれません。ゲームの今を考えます。

田下 広夢

執筆者:田下 広夢

ゲーム業界ニュースガイド

今1番売れているのはPSP

PSPの図
PSPは、DSの陰に隠れていた感はあるものの、ゆっくりと普及を伸ばし、市場を構築しつつあります
今最も売れているゲームハードは何でしょうか? それは、WiiでもニンテンドーDS(以下DS)でもありません。PSPです。もっとも、発売されてからの累計で数えれば、DSがダントツのトップです。しかし、短期的に見れば、PSPは勢いがあるハードと言えます。例えば、2008年の3月で最も売れたハードはPSPなのです。

PSPの勢いは一時的なもの、と言い切ってしまうのは簡単なのですが、実は、累計販売台数においても見逃せない事実があります。というのも、既にPSPの累計販売台数は900万台弱に到達しています。このまま行けば1000万の大台に乗るのも時間の問題でしょう。携帯ハードにおいても、据え置きハードにおいても、市場において2番手に甘んじたハードというのは、どんなに売れても600万台程度が上限で、1000万台に届いた例はありません。ということは、いくらPSPがDSに対して後れをとっていると言っても、過去の2番手、3番手ハードと同列に語ることはできなさそうです。

PSPはどうしてここまで売り上げを伸ばしたのか、そしてこの勢いは続くのか。PSPのこれまでと、これからについて、少し考えてみたいと思います。

転機は新型 マルチメディア端末としてのPSP

新型PSPの図
秋口に軽くなった新型が登場し、勢いをつけて年末商戦へと突入しました
PSPに勢いがつき始めたのは、2007年9月20日、新型PSPが発売されたのがきっかけでした。それまで、2万~3万程度だった週売り上げだったのが、新型が発売されると一気に週25万台以上の販売を記録し、その後も5万台を切らない状態を維持しています。

新型PSPの売りはいくつかありますが、特に目玉となるものは、まず軽くなったこと、それからワンセグチューナーに対応したこと、そして映像をテレビに出力できるようになったこと。この3つの要素、ワンセグ以外は携帯ゲームハードとして進化したようにも感じますが、一方で、携帯マルチメディア端末として汎用性、拡張性が高まり使いやすくなった印象がとても強いように思います。その意味で、マルチメディア端末としてのPSPの魅力が高まって売れたといえるかもしれません。

ハードの勢いがついたこの最高のタイミングで、PSPのキラータイトル、モンスターハンターポータブル2ndG(以下モンハンP2G)が発売されます。
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