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PSE法で中古ゲーム機が消える!?(2ページ目)

PSE法(電気用品安全法)、あなたはどんな法律か知っていますか? この法律によって、中古ゲーム機がお店から消える日がくるかもしれない?

田下 広夢

執筆者:田下 広夢

ゲーム業界ニュースガイド

大反対の抗議活動

ゴミになってしまう電化製品達の図
中古電化製品販売業者だけでなく、消費者達も立ち上がり、デモを行いました。そこにはもちろん、ゲームユーザーもいたことでしょう。
2006年3月には中古電化製品販売業者やリサイクル業者が主催し、100人規模のデモが都内を中心に行われました。「貧乏人は洗濯するな? 」などと書かれたプラカードを持った行列が高円寺や新宿をねり歩き、中古品をPSE法の対象から除外することを訴えます。また、アンティークなアンプや電子楽器などを守る為、ミュージシャン達も猛抗議をはじめます。日本シンセサイザー・プログラマー協会では坂本龍一さんなどが中心となり、2006年2月18日に署名活動を開始しました。

そんな中、廃業に追い込まれた中古業者も出ます。4月までに在庫を売り切って事業を縮小させる決断をする業者も。

【関連記事】
PSE施行に伴う損害訴訟を起こす会
PSE法(電気用品安全法)の改正を求めます。

2006年3月24日、突然の方向転換。

突然、奇妙な対応策が経産省から通達されました。それは、PSEマークの無い中古電化製品の販売は「レンタル」とみなす、というものです。意味が良く分からない人がいるかもしれません、実際非常に分かりにくい話です。出来るだけ分かりやすくお話してみようと思います。

まず、PSEマークの付いていない中古電化製品は、販売してはいけません。しかし、レンタルという形ならOKです。レンタルは貸すわけですから、レンタル期間があるはずですね。レンタル期間終了後、リサイクル業者が自主検査をして、PSEマークを取得します。そうしたらお客さんに今度は無料でさしあげます。これで、事実上業者が自主的に検査を行ってPSEマークを取得し、お客さんに売るのと同じ形になる、というのです。

しかし、ここで重要なレンタル期間については一切決まりがありません。また、レンタル後の自主検査についても、業者の自発的な行動に任せるものとしかなっていません。

つまり、ずーっと貸していても何か問題があるわけでは無いのです。この対応策に対して、各メディアは事実上の販売容認と報道しました。

この複雑な状況、これからどうなるのでしょうか?
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