繋がる楽しみはAVマニアだけのもの?
ソニーグループの主な製品としては、液晶テレビ、Blu-rayレコーダ、ウォークマン、パソコン、デジタルカメラなどが挙げられる。その多くは相互接続によって何らかの恩恵が受けられるようになっている。
例えば液晶テレビとBlu-rayレコーダを繋げばブラビアリンクによって一つのリモコンで操作可能だし、このブラビアリンクは最近のハンディカムを接続しても有効だ。
Blu-rayレコーダは録画した番組をPSPやウォークマンに持ち出せるし、ハンディカムの映像をコピーするのも容易い。
AV家電に慣れたユーザーならばソニー製品を揃えることで「繋げる楽しみ」を教授することができる。だが、ライトユーザーにはその敷居は若干高いかも知れない。
ではウォークマンやBlu-rayレコーダとPS3の間にもっと簡単なもの、ゲーム的なものを咬ませてはどうだろうか?
恐らくtorneやPSP goは自社製品の隙間を埋めるための重要なパーツとして登場したのではないだろうか。
巨費を投じた大作ゲームがそれほど多くはないSCEJだが、ソニーグループには様々なユーザー層が存在する。
携帯電話、スマートフォン、デジカメ、ハンディカム…それらのユーザーをPS3に結びつけることで、ゲームファンだけではない層に訴求するのがSCEの狙いなのではないだろうか。
そして、発売されるゲームは必ずしも大作であることを必要としない。
PSPで培った低予算ゲームのノウハウをPS3にも転用するのも大切なスキームだ。
それがHD不況と言う氷山から豪華客船を守る方法と言うわけである。