情報とかみ合わないゲーム市場
そう考える根拠の一つに、Wii市場の難しさがある。サードパーティーでもかなりの売り上げを誇るタイトルもあるが、PS2の延長線上のタイトルはなかなか売り上げが伸びない。
積極的にゲーム情報を収集するユーザーがそれなりに期待を寄せるタイトルでも、いざ発売されればかなりさびしい売り上げに終わるということも珍しくはない。
Wiiのメインユーザーと、ゲーム情報を積極的に収集するユーザーとが乖離しているのだろう。
サードパーティーは任天堂ほどWiiのユーザー層を把握していないということかもしれないし、従来ハードでの続編に頼りきった開発計画のツケが回ってきているということなのかもしれない。
PS2世代のゲームデザインなら、今でもPS2で順調に売れている。現状ではPS2ユーザーの受け皿にWiiもPS3もなりきれていない状況なのである。
おそらく、Wiiで発売される『モンスターハンター3』あたりが、今後WiiでPS2ユーザーを受け止められるかどうかの試金石になるのではないだろうか。
さて、PS3もウカウカしていられない。
現状ではPS2のユーザーをごっそり取りこぼしているのは間違いない。
しかしながら、サードパーティーの大作が順当にヒットを飛ばしているあたり、PS3は着実にプラットフォームとしての地位を取り戻しつつある。
800万台を超える市場を持つWiiと、300万台市場のPS3。
サードパーティーのソフトウェア売り上げでは、今後もいい勝負を繰り広げそうなのだ。
だが、その「今後」のためにネックになることが二つある。