遊んでみれば予想を上回る酷さ。
ゲームとはいえそんなことが許されるのか、と心配してしまうような酷さなのだが、気がつくと抱腹絶倒してハマってしまった。
愛を込めて、「近年で一番酷いゲーム」と認定したい。
迷惑だろうが。
冒頭から酷い酷いと連呼してしまったが、『Mr.Pain』のどこがそんなに酷いのか。それは多分プレイすれば瞬時にご理解いただける。
アーイキャーンフラーイ!
とにかく飛ぶ。その後に痛ましい事故が待ち構えていようとも。 |
ゲームを開始するととりあえずチュートリアルのプレイを求められるのだが、これを体験する限り「生身の人間が巨大パチンコで空を飛び、街中の標的に激突するゲーム」と言って差し支えないように感じる。
巨大パチンコは舞台により「馬の形の発射台」だったりするのだが、とにかくこのパチンコで角度と方向、強さを設定すると自分の分身となる登場キャラクターが凄い勢いで撃ちだされる。
その後の彼の運命を察するに、おそらく痛ましい事故が待ち受けているだろう。だが彼(彼女)に悲壮感はない。「アーイキャーンフラーイ!」などとものすごく陽気に空を飛び、小さい建物を越え、ビルに激突して墜落する。
基本的にはこの繰り返しで、ステージによって「街中に置かれた爆弾をたくさん爆発させろ!」であるとか「キャラクターを痛めつけろ!」などの目的を達成することになる。
このゲームの紹介ムービーを見たときには、正直引いた。
ドン引きだった。
異様にテンションの高いアメリカンなキャラクターがノリノリで空を飛び、街中の爆弾に激突、彼は空を舞いながらも次の爆弾を目指して落下…。
何が楽しいか良くわからない。
だが、そのムービーの最後、キャラクターは空を飛びながらポーズを取れるということがわかった。スーパーマンのようなポーズでビルの谷間に消えるキャラクター。
画面の真ん中に「カッコイイ!」の文字と、ボーナス得点。
アレだ。
スケボーのゲームなどでトリックを決めると得点が出たりするアレだ。
通常「クール!」とか「エクセレント!」とか表示されるべきところに、「カッコイイ!」である。僕は意味もわからないまま爆笑し、気がついたらPlayStationStoreで購入していた。