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クソゲーの今を考える(3ページ目)

最近クソゲーに当たって悔しい思いをしたことはありますか? 多少期待と違っても、昔ほどの衝撃を受けることは少なくなっていませんか? こんな今こそ、愛せるクソゲーを探しましょう。

山道 健介

執筆者:山道 健介

プレイステーションガイド

愛せるクソゲーをもう一度!

ゲーマーというのは我侭なものだ。
あまりに冒険が過ぎるゲームに対してはクソゲーのレッテルを貼り、安心できる続編は「斬新さがない」と不平を言う。

だが、他の人にクソゲーと分類されるようなゲームであっても、強烈に心に残るような個性的なゲームを遊びたいなぁとも思うこともある。

特に、新しいハードの誕生に併せてその機能を無理にでも活用しようと頑張った挙句、あえなくクソゲーと化したタイトルも多い。特に初代プレイステーションなどは、そのポリゴン能力が無茶な方向に使われているゲームも多く、筆者としても大いに和んだ。
その点、現状ではWiiのリモコンは偉大なアイテムといえる。
PS3で味のあるクソゲーが少ないように思うのは、設計思想が意外とコンサバティブだということかもしれない。

ちなみに、クソゲーとは違い、クソゲーっぽい雰囲気を狙って作成されたタイトルもある。
こういったものをバカゲーと分類する人もいるようだ。

ダウンロードコンテンツがクソゲー界を救う

ここで登場『ラストガイ』。ゲーム内容は素晴らしいが、演出は狙ってクソゲー風。確信犯的である。
PS3で配信されている『ラストガイ』などはいい例だろう。
謎の光線により人間がゾンビと化す中、建物の中で光線の被害にあわずにすんだ市民たちを、赤マントの主人公ガイが救出するというアクションゲームである。

赤マントに三叉のヤリのようなものを持っているが、ゾンビに対する攻撃手段は全くない。
彼はグーグルマップの衛星写真地図から作られたステージで、建物から出てきた人々を連れて安全地帯へと導くことしか出来ない。
一度聞けば強烈に耳に残るサウンド、どことなくバカっぽい雰囲気、個性豊かなゾンビ、助けた市民たちにVIPがいれば救出後にVIPのプロフィールが見れるという無駄なシステム、さらにそのプロフィールの脱力加減、そもそもゾンビといわれても別にゾンビっぽくないデザイン、わかるようでわからないストーリー、ラストステージをクリアしても何かが解決したのかどうかも良くわからない展開。

素晴らしい。素晴らしすぎる。

単純ながらバランスの良い内容とは裏腹な“狙った”感じがたまらない。

ゲームシステムがPSPの『バイトヘル2002』のミニゲームと似ているが、案の定ディレクターが『バイトヘル2002』のピエール瀧氏だった。思えば『バイトヘル2002』も魅力的なゲームだったし、前作と言えるPSの『グルーヴ地獄』も名作だった。

また、クソゲーの代表格『スペランカー』がこのたびPS3で『みんなでスペランカー』として復活する。
ゲーム史上最弱とも言われるあの主人公が、なんとネットワークで4人同時プレイまでできるという。
なんと無駄な技術だろう!
もちろん最大限の誉め言葉である。

筆者が大いに気に入っているダウンロードコンテンツの『ぽちゃぽちゃあひるちゃん』は凄い。
お風呂っぽいステージを直接傾けてあひるちゃんを誘導し、ひよこちゃんを救出するという内容である。誰かが暇つぶしに考えた企画としか思えない。だが純粋に楽しいし盛り上がる。

ひょっとしたらダウンロードコンテンツは、ニッチな層を狙ったタイトルや、尖ったタイトルが供給されるベストなプラットフォームなのかもしれない。
誰もが期待する大作、ハズレない安心感も大切だが、こういった思い切りの良い作品も大事にされるべきである。

さて、最後に筆者が個人的に印象に残ったクソゲーを紹介…したいところだが、さすがにWEB上で紹介するわけにはいかないので、続きは次回発行のメールマガジンで。
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