『塊魂』の魅力の一つにその楽曲が上げられます。こちらのページで確認していただければ参加アーティストの豪華さに驚いていただけるかと思います。
そして豪華なだけではないその楽曲のクオリティー! この楽曲が『塊魂』のためだけに用意されて、4,500円は安すぎるのでは! と思ってしまいました。特にエンディングに流れる松崎しげる兄ぃの「愛のカタマリー」! 今後兄ぃの代表曲はこれで決まりです。
その他僕の年代にはスプレーイラストで有名な水森亜土さんの「真っ赤なバラとジントニック」、新沼謙治氏の「月と王子」などなど、どれをとっても印象に残る曲ばかりです。
『塊魂』の製作チームはあの『もじぴったん』も製作したとの事。道理で、楽曲のセンスは似たものを感じます。
■意外とストイックなやり込み要素
制限時間内に塊を規定の大きさにするというゲーム内容ですが、規定の大きさになっても制限時間内いっぱいまで巻き込み続けることが可能です。大きければ大きいほど立派な星となって空で輝きます。ステージを早くクリアすると流れ星にすることができます。
これにより、同じステージでもより効率よく、スピーディーに巻き込んで記録を伸ばすという遊び方が出来ます。
こうなってくるとステージごとのモノの配置を把握し、目の前のモノが巻き込めるかどうかの判断を的確に下し、洗練されたルートで効率よく巻き込んでいく必要が出てきます。かなりストイックな遊び方になってきますよ。
■王様プレゼントが欲しい
また、マップ上に王様からのプレゼントが落とされていることもあります。これを巻き込んでクリアするとプレゼントがゲットできます。王冠やマフラーは王子が身につけることが出来ますし、カメラをゲットすればステージ中の写真を撮ることが可能に。
また、巻き込んだモノは素敵コレクションとして見ることが可能です。一つ一つにメッセージが付けられていてソレを眺めていても楽しめてしまいます。家などは○○家、○○家などと一つ一つに家庭事情が書かれていたりしてシュールです。
■ホント楽しいんですよ
子供向けのゲームを紹介するつもりがすっかりハマってしまいました。
短時間にすぐ初めてすぐ終われるし、ギャラリーも楽しめるゲーム内容、コレクター要素も充実していて楽曲が魅力的!
楽曲やゲーム中のムービー(これがまたシュールな出来で必見です)はクリア後にいつでも観ることが出来ます。
ゲーム中は様々な工夫が凝らされていて、ロード画面一つとっても楽しませてくれます。僕は初めて「ロード画面をもっと見ていたい」と思ってしまいました。
なんだか激しく提灯記事みたいになってしまいましたが、久しぶりに万人にオススメできる良作です。『太鼓の達人』『もじぴったん』などナムコの丁寧で良質な作品作りには毎回驚かされます。
あえて苦言を言えばゲーム中王子が巻き込む舞台が部屋の中、町、世界の3種類とややバリエーションに欠ける点でしょうか。ステージ的にも物足りなく、小さな塊がやがて巨大なビルをも巻き込んでいくカタルシスをもっと味わいたかったと思います。
しかしながら! 価格的にも内容的にもオススメできるのは確かです。これは一家に一枚! 必要でしょう!