というCMでおなじみの『イノセンス』。『攻殻機動隊』関連の最新作品ということで観て来ました!
『イノセンス』が『攻殻機動隊』の中でどのように位置づけられた物語なのかは前回記事にしたのでそちらをご参照ください。
特集:アニメ原作のゲームが熱い! 攻殻機動隊
今回は映画『イノセンス』のインプレッション、そしてゲーム版『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX(以下SAC)』の紹介の2部構成でお届けします。
すぐにゲーム版の紹介記事を読む人はこちら!
■いやホント凄いっすよ
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劇場公開作『攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL』から3年、巷で人形が人を襲う事件が続出。事件を捜査するために公安九課のバトー、トグサが立ち上がる…。
作りとしては『48時間』『リーサル・ウェポン』などのようなバディ・ムービーとなっていますが、かなり異質な雰囲気を持つ作品だと思います。
序盤から圧倒的な説得力で近未来の日本が描写され、圧巻です。映画『ブレードランナー』に見るような混沌とした近未来がリアルでした。
ストーリー、音楽、映像が凄まじいクオリティーで畳み掛けるように展開される様はまさにエンターテイメント大作といった感じ。
ただし注意したい点が一つ。それは、今作はあくまで『攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL』の続編と言うことです。
『攻殻機動隊』ならではの洗練された世界観は初めて観てすぐに理解するのは難しいでしょうし、『攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL』の衝撃のラストを知っている事が前提の物語になっていると思います。
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なので、『イノセンス』を観る前にはぜひ『攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL』を観ておいていただきたい! 観ておかないと喉に小骨が引っかかったような気分になります。間違いないです。(この辺の所感を自サイトにまとめてみました。興味のある人は読んでみて下さい)
■『攻殻機動隊 SAC』との違い
『攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL』は観てないけど『攻殻機動隊 SAC』なら観たことあるよ。そういう人もいるでしょう。
これらの作品は親戚のような存在なので、世界観は共通しています。ただ、比べると『攻殻機動隊 SAC』はシャープで洗練された感じ、対する『イノセンス』は都市の清濁が渾然と描かれた感じがします。街の雑多さ、そこから感じ取ることが出来る生活感、リアリティーなどは『イノセンス』の方に軍配が上がるでしょう。お金かかってますし。
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両作の物語の根底はかなり異なりますが、“電脳””義体”など『攻殻機動隊』ならではの要素は共通です。
『攻殻機動隊 SAC』の監督は押井塾の一人、神山健治ということもどこか共通性を感じさせます。
『攻殻機動隊 SAC』は『イノセンス』とは違った『攻殻機動隊』の可能性として非常に面白い作品です。さて、その番外編ともいえるゲーム版の内容は…?