■ワンダースワンやゲームボーイアドバンスとは方向が明らかに違う? |
ワンダースワン、ゲームボーイはそれぞれ、当時既に枯れた技術を利用することによって安価に、小電力で作動する携帯ゲーム機を生み出しました。 ファミコンと同等のCPU、モノクロでバックライトのない液晶、チープな音源などを使用して本体価格とソフトウェアの開発費を引き下げ、また消費電力を抑えることによって乾電池でも長く遊ぶのを可能にしたのです。 これにPSPは真っ向から対立します。高度な表現能力の代わりに高価で、おそらく消費電力も多い端末になるでしょう。特にプレイステーションと同等以上のグラフィック性能は「携帯ゲーム機でここまで必要なのか?」と思わせるレベルに思えます。ただのゲーム機としては、明らかにオーバースペックなのです。 そもそも携帯ゲーム機の利点とは何なのか? と考えると、気軽に持ち運びでき、どこでも遊べ、ちょっとした暇つぶしもできるようなものなのではないでしょうか。通学通勤、何か(誰か)を待っている時間、布団に入って眠りにつくまでの間などなど、気軽に遊べるのが携帯ゲーム機の利点と言えます。 PSPは、携帯ゲーム機というより携帯エンターテインメント端末を作ろうとしているように思えます。気軽に持ち運びができ、どこでも、ちょっとした時間にあらゆるコンテンツを再生できる端末。これがPSPの正体なのではないでしょうか。 実はこの「携帯エンターテインメント端末」と呼べるものがソニーから発売されています。それがCLIEなのです。 |