■プレステファミリー初の携帯端末、その実力は? 2 |
○MPEG4に対応。 MPEG4というのは動画圧縮技術です。たとえばDVDなどもMPEG2という技術で圧縮されているのですが、MPEG4はMPEG2に比べて圧縮率が高いのが特徴です。 同じMPEG4であっても使用するコーデック(Codec=Compressor Decompressor)によって違うのですが、たとえばDivXというコーデックを使用して圧縮した場合、DVD1枚に収録されている2時間の映画が、1枚のCDに入ってしまいます。 つまり1.8GBのUMDには動画コンテンツが6時間程度まるまる入るはず。おそらくPSPの解像度(480x272)ならばそれ以上の動画が収録可能なのではないでしょうか。これはちょっとゲームだけの用途には勿体ない気がしませんか? ということは、PSPはゲームだけでなく、プロモーションビデオ、映画などの動画コンテンツを観るための携帯映像ウォークマンと呼べるシロモノなのかもしれません。 追記(8/4):AVCデコーダを採用し、DVD画質なら2時間、CSデジタル画質なら4時間収録可能と発表されました。詳しくは補足記事を参照。 ○PCM音源搭載。 携帯ゲーム機ではチープになりがちだった音源も、PSPでは妥協していません。PCM音源を搭載することによって、CDレベルの音が再生可能になりました。 さらにATRAC、AACなどの音声圧縮技術にも対応しています。ATRACはMDなどにも使用されているソニーの圧縮技術で、MP3と同等以上の能力を持っています。AACはMPEG2やMPEG4で採用された音声圧縮技術です。 PSPにはメモリースティックスロットがあり、携帯音楽プレイヤーとしても期待できます。メモリースティックは64MB~128MB容量がメジャーですが、メモリースティックプロという256MB~1GBの大容量メモリースティックもあります。 大体の目安として、標準の音質であれば64MBに60分前後の楽曲を入れることが可能です。CDアルバム1枚分くらいは入ってしまうんですね。 ステレオスピーカー、ヘッドホン端子も搭載するとのことなので、携帯型オーディオプレイヤーとしても期待したいところです。 ○リチウムイオンバッテリーを採用。 ゲームボーイアドバンスSPにも搭載されたリチウムイオンバッテリーが、PSPにも採用されました。 ゲームボーイ、ワンダースワンで採用されている乾電池は、どこでも簡単に入手できるという利点がありました。が、電池を使い切る度に買いなおす必要がありました。リチウムイオンバッテリーのような充電池は使う前にあらかじめ充電しておく必要はありますが、乾電池を買うよりは経済的です。 ○メモリースティックスロット、USB2.0端子搭載。 携帯型オーディオプレイヤーとしての用途も考えられるPSPにおいて、メモリースティックは大事な記録媒体です。楽曲・写真・動画の記録のほか、ゲームのセーブデータの保存にも使われるかも知れません。 USB2.0とメモリースティックスロットは、今年末に発売予定のPSXにも搭載される予定です。パソコンとの親和性もこれからのソニー製品、ソニー・コンピュータエンタテインメント製品のキーポイントと言えそうです。 USB2.0はUSB1.0、USB1.1に比べて高速なデータの転送が可能で、様々な用途が考えられます。外部コントローラの接続、PS2、PSX、パソコンとの接続、またはPSP同士の接続などが想定されるところです。 さて、それでは現在発表されているスペックをもとに、PSPをさまざまな角度から検証してみましょう。 追記(8/4):さらに無線LANの搭載が発表され、コントローラについても発表がありました。詳しくは補足記事を参照。 |