散歩/昭和を振り返る散歩ルート

江古田~高田馬場 雨とレトロ喫茶店の散歩(2ページ目)

あいにくの雨の中、感性豊かな学生さんが集まる町、江古田に出向いた。町で一番古いという喫茶店「トキ」で超特大ナポリタンを食べ、散歩はスタート。いくつもの商店街を抜け、高田馬場を目指す。

増田 剛己

執筆者:増田 剛己

散歩ガイド

江古田でいちばん古い喫茶店「トキ」

喫茶店「トキ」のディスプレイ。浮いたフォークが懐かしさを誘う
江古田にきた理由の一番は、ナポリタン好きのNくんにぜひ食べてほしいお店があったからだ。それは南口を出て、小さな商店街を右に曲がった「トキ」という喫茶店である。表の看板に

「創業昭和三十三年 江古田で一番古いキッサ店」

というのがある。なんと僕の年齢と同じなのだ。そして、店の前の料理のサンプルをぜひ見てほしい。そこには巨大なナポリタンのサンプルがある。もちろん、昔のサンプルでよく見かけた宙に浮いたフォークが麺をつまみあげている。昔の喫茶店にはこういうスパゲティの食品サンプルをよく見かけたものだ。なんだか、それを見ているだけでも懐かしくなる。

左が普通のナポリタン。右が特大ナポリタン。そもそも普通盛りが大盛りサイズなので、ご注意あれ
そして、この巨大なナポリタンは特大・大盛りというもので、400円増し。普通のナポリタンは580円である。で、僕は普通、Nくんは特大にチャレンジした。さすがにまだ20代のNくんは時折苦しげな表情を浮かべながらも、ぺろりと平らげる。普通盛りを頼んだ僕がふうふう言いながら完食。というのも、メニューの注意書きにもあるのだが、ここの普通盛りは他店の大盛りくらいある。本当に普通サイズを頼みたければ「ちょっと少なめ」と注文しよう。これだと50円引きだ。

やはりこの街は学生が多いので、こういった大盛りが充実しているのだろう。ただ店内はおもしろいことに実に広い年齢層で、学生からお年寄りまでがいる。

さて、味のほうだが、これがもう昔のまんまのごくシンプルなナポリタンである。昔の味を体験したければ、ぜひここのナポリタンにチャレンジしてほしい。
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