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甲地由美恵『聴こえなくても私は負けない』

甲地由美恵プロの著書第2弾『聴こえなくても私は負けない』。甲地プロの自叙伝は、彼女の夢と挑戦の人生を綴っている。

執筆者:うるの 加奈

甲地由美恵の歩んできた道とは?

甲地由美恵著『聴こえなくても私は負けない』
難聴者として世界で唯一のプロボディボーダー甲地由美恵の著書『聴こえなくても私は負けない』 1,470円(税込)
フォトエッセイ『虹を見上げて』に続く、甲地由美恵プロの第ニ弾の著書『聴こえなくても私は負けない』が発売された。この本は彼女が生まれてから、今にいたるまでにどんな人生を歩んできたがすべて書かれている自叙伝である。

2歳の時に突発性進行性難聴と診断され、人生の大半を難聴という環境の中で過ごしてきたプロボディボーダーの甲地由美恵。彼女は補聴器をつけることで音は感じることが出来るが、それは雑音としての音であり、言葉として形を成していないので言葉を聞き取ることは出来ない。

私は彼女と初めて知り合ったとき、彼女の耳が聴こえないということに気づかなかった。それは彼女が目の前にいると、普通に会話が出来るのだ。彼女は読唇術でこちらの言葉を理解し、自分の言葉で会話をしている。だから、普通に会話している雰囲気になってしまう。唯一、電話で会話が出来ないということと、後ろから声をかけると気づかない、暗いところでは会話がしにくいということくらいだろうか……。

彼女がそこまで普通に会話が出来るようになったのは、彼女の家族がとても厳しく彼女に言葉を教えたから。それらの過程については、本書で詳しく述べられてるので、ぜひそれを読んでみてほしい。

いじめにも耐え抜き、プロに

「私は信じてる。本当は、私たち人間は、あきらめなければ夢は叶う、ということを。悲しさの裏側には、いっぱいチャンスがつまっていることを。むしろ悲しい時にこそ、チャンスをつかむ瞬間があるのかもしれない。だから幸せなときよりは、辛いときのほうが成長できることもある」

これはあとがきに書かれた彼女の言葉。この思いを胸に彼女はいじめにも耐え抜き、ボディボードにのめりこんでいき、ついにはプロにまでなった。今では、波乗りの聖地と呼ばれる世界最高峰の波・パイプラインに挑戦している。

耳が聴こえないことは特別なことではない、それが当たり前というスタンスで彼女を育て上げた家族。その家族の絆はとても固く、彼女が心細くなった時もずっと支え続けている。家族はもちろんこと、たくさんの人に囲まれて、自分で出来る努力をして彼女は今の地位を築き上げてきた。その様子がページをめくるたびに目の前に浮かび、少し理解できたような気がする。

きっと彼女のすべてを知ることは誰にも出来ないだろう。でも、この本を通じて彼女の一端を垣間見ることは出来るだろう。この本からどんなことが得られるのか? 私は生きるための努力、自分のしたいことを貫き通す努力、そういうものをずっと持ち続けている彼女の強さをしっかりと感じることが出来た。正直、私は彼女ことがうらやましくなった。

そういう彼女の芯の強さ、それが彼女を光り輝かせているのだろう。会えば会うほど魅力的になっていく甲地プロ。ぜひ、この本からそんな彼女を感じとってみてほしい。

>>次ページは著書の詳細について>>>
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