ただハーフパイプ競技がどんなものか知ってはいるけど、「何が楽しいの?」「何がすごいの?」ということは、詳しくわからないという人もいるでしょう。そこで、今回はハーフパイプ競技の楽しみ方やトリノ五輪の見所を紹介します。知っていればテレビ観戦が今よりもっと楽しくなりますよ!
ハーフパイプ日本代表
世界各国で開催されるワールドカップを転戦し、世界の強豪と互角に渡り合い日本代表の座を勝ち取った選手たちです。國母和宏(コクボ カズヒロ)
中井孝治(ナカイ タカハル)
村上史行(ムラカミ フミユキ)
成田童夢(ナリタ ドーム)
今井メロ(イマイ メロ)
山岡聡子(ヤマオカ ソウコ)
伏見知何子(フシミ チカコ)
中島志保(ナカシマ シホ)
代表選手の詳しいプロフィールはこちらをご覧下さい。
Yahoo!スポーツ×スポーツナビ トリノオリンピック特集
ハーフパイプ競技の楽しみ方
半円型のハーフパイプの両サイドの壁を交互に使って、何度も空高く舞い上がるハーフパイプ競技。選手たちのパフォーマンスのどこに注目すればいいのか、まずはハーフパイプ競技の楽しみ方をご紹介します。ポイントは4つです。- エアーの高さ
まずはエアーの高さに注目しましょう!世界の強豪が集まるトリノでは、ヘッドオーバー(人の頭より高いエアー)は当たり前、ダブル~トリプルオーバー(人が2~3人分の高さ)という非常にハイレベルな戦いを見ることができるでしょう。エアーは高ければ高いほどカッコ良いし、高得点になります。また会場も盛り上がります。トリックうんぬんではなく、「誰が一番高く飛ぶのか?」にも注目してみましょう!
■日本人選手でハイエアーと言えばこの人!
村上史行(ムラカミ フミユキ) - 高回転スピン
選手は、1本の滑走で何回かのスピントリックを繰り出します。スピントリックは回転数が多い程高得点になりますが、高回転スピンは高さがあまり出なかったり、着地(ランディング)が難しいので転倒したり、スピードが減速してしまったり、とても難しいリスキーなトリックです。
しかし、トリノでは空中で2回転する900(ナイン)や2回転半する1080(テンエイティー)というハイレベルなトリックが普通に見れるでしょう。またこの高回転スピンを連続して繰り出す「高回転コンボ」を得意としている選手も多数います。
スピントリックはただ回ればいいわけではなく、いかに高く、キレイに、そしていかに次のトリックへスムースにつなげるかが大切になります。そんなハイレベルな戦いの中で、高回転スピンの完成度が勝敗の分れ目になると言っていいでしょう。
■日本人選手で高回転スピンと言えばこの人!
國母和宏(コクボ カズヒロ) - スタイル
スノーボードのハーフパイプ競技は、カッコ良さを競う、まさにフリースタイルな競技と言えます。選手それぞれにトリックへのこだわりや、スピンをする時の特徴がありますので(スピンにしろ、エアーターンにしろ、グラブをする場所(ボードを掴む場所)や、足の伸ばし方によりまったく違う空中姿勢に!)、「この選手のあのトリックがカッコイイ!」「あのスピンはすごい!」など、自分のお気に入りのスタイルを持った選手を探すのも楽しいでしょう。スノーボードは、カッコ良さが最重要です!
■日本人選手でスタイリッシュなライディングと言えばこの人!
中井孝治(ナカイ タカハル) - 全体の流れ、完成度
今回のトリノオリンピックより競技の採点方式が変更になりました。前回のソルトレイク大会では5人のジャッジが「エア(標準技とグラブ)」「ローテーション(スピン)」「アンプリチュード(高さ)」「オーバーオール(全体的印象)1」「オーバーオール(全体的印象)2」の5項目を分担して採点していましたが、今回より5人全員が「オーバーオール(全体的印象)」で採点します。
この採点方式だと、全体の流れ、つまり1本のランの完成度が非常に重要になります。これは簡単に言うと、「今の選手はすごかった!」という選手が、そのまま高得点を出すということになり、今までよりもジャッジがわかりやすくなったことを意味します。
上記で挙げた3点のように、ひとつひとつのトリックをチェックしつつ、一本のランの完成度にも注目してみましょう!
■日本人選手で最もメダルに近いのは!
國母和宏(コクボ カズヒロ)
注目の海外選手
日本人選手がメダルを獲得するには、海外の強豪を倒さなければなりません。日本人選手のライバルとなる、注目の海外選手をご紹介しましょう。アメリカ、フィンランドチームは要チェックです!4年前に、若干15歳でトヨタビッグエアーを制した少年、と言えば思い出す人もいるだろうか。アメリカが生んだ横ノリの天才が、トリノオリンピックに出場する。スタイリッシュなエアー、高回転スピンの安定感などどれをとっても最高のパフォーマンスを魅せる、最も金メダルに近い選手の1人。
ハイエアーと力強く独特な3Dスピンを武器に、表彰台を狙うアンディー・フィンチ。そのライディングは、「スタイリッシュ!」の一言。
ワールドカップで何度も表彰台に上がっているフィンランド屈指のトップコンペティター。高回転スピンを得意としていて、1080-1080の高回転コンボは要注目だ!
アンティー・アウティー同様にフィンランド代表としてメダルを狙うテクニシャン・ライダー。高さ、スピン、スタイルのすべてにスノーボードセンスが溢れている。
他にもたくさん素晴らしい選手が出場します。ハイレベルな戦いを存分に楽しみましょう!
テレビ放映
オリンピックとか、サッカーのワールドカップというと、いつも夜中か早朝の放映で、寝不足になったり、見逃したりというイメージがありますが、今回は大丈夫ですね!ビール片手に、仲間と一緒に日本選手を応援しましょう!■2月12日(日)
男子ハーフパイプ予選 18:00~19:58(フジテレビ系列)
男子ハーフパイプ決勝 22:00~27:00(フジテレビ系列)
■2月13日(月)
女子ハーフパイプ予選 17:54~19:54(テレビ東京系列)
女子ハーフパイプ決勝 23:30~25:00(テレビ東京系列)
ガイドから一言!
ハーフパイプ競技の楽しみ方について、少しは参考になりましたでしょうか。まだいまいちよくわからないと言う人もいるかもしれませんが、それはそれで大丈夫です。見れば必ず、そのカッコ良さや凄さは伝わりますから。とにかく本番を待ちましょう!4年に1度の真剣勝負。日本人選手が、世界の強豪を相手にどんな滑りを魅せてくれるのか?世界最高峰の戦いは、今から非常に楽しみですね。ガイドは12、13日はテレビの前にへばり付いて応援します!みんなで日本人選手にエールを送りましょう!
<関連リンク>
Yahoo!スポーツ×スポーツナビ トリノオリンピック特集